「サラリーマンじゃなきゃ、ダメなんですか?」
フラスコ代表、安田です。最近ではそういうこともあまりなくなりましたが、フラスコを立ち上げた当初は良く「自分は会社員ではないのですが、正会員になれますか?」という問い合わせを頂きました。最近だと、ダーウィンでその現象が起こっています。もちろんどなたでも大歓迎なのですが、ちょっとこのあたり、丁寧にご説明します。
サラリーマンを救いたいという原点
私達が提供するサービスは全て「サラリーマンを救いたい」という想いに基づいて設計されています。なので私がフラスコについて説明するときにはいつも「サラリーマンが自由になるために・・・」という表現が入ってしまいます。これが原点であることは間違いなく、やはりここはいったん、知っておいてもらいたいなという想いが強くなります。
でもこれ、諸刃の剣だなと感じることもあって。サラリーマンが自由になる、と言ってしまうと「自分は会社員じゃないから」「自由になりたいというわけではないし・・・」ということで、「フラスコを使ってはいけないのかな」と不安になる人も出てきます。実際には全然そんなことはなくて、どんな方でも楽しく使って頂けるのがフラスコなんです。
フラスコの設計思想
これには構造的な問題があって、フラスコのようなシステムを設計するとき、「誰でも楽しく使える」という考え方で作ってしまうと、間違いなく誰が使っても満足できないものになります。万人受けする仕組みは、それこそ大手が提供する汎用的なサービスを使った方が良くない?ということになって誰からも選ばれず、消えていくさだめにあります。
何らかの「尖り」がないと、存在していることすら見えないんです。そこがフラスコは、「サラリーマンがイチから起業をしようと思ったとき、何が必要か」というところにフォーカスして作り込んでいるので、ようやく認知されるようになってきたんですね。ちょっとクセがあるな、と感じるのはその生い立ちが大きな原因の一つです。
初めて実施するイベントで苦労するのはどこか。集客だったり、課金だったり、そもそもリストがないことだったり。それをポイントや決済の仕組みを駆使してある程度、解決しているのがフラスコです。機能面などでプロの「イベント屋」から見たら少し使いづらいところがあっても、必ず「初めてイベントをする人」を優先してシステムや運営を作り込んでいます。
ダーウィンのサービス内容
今キャンペーンをやっているダーウィンは、フラスコ最高峰のサービスであり、コミュニティです。サラリーマンが自由になろうと思ったら、まずは安全な環境で最初の一歩を踏み出すことはとても重要なのですが、それだけだと本当に自由にはなれません。そこでひよこ喰いにあったり、なかなか成果が出なくて心が折れてしまうことがほとんどです。
ダーウィンはそういったことを最小限にするために存在します。私自身がコミットして、時間とエネルギーを大量に割いて本気で自由になりたい人をサポートする。フラスコやノートと組み合わさり、サラリーマンが自由になるために必要な環境はこれで全て整いました。
もちろんダーウィンも、メンバーはサラリーマンよりもむしろ、ビジネスを進化させたい起業家の方が多いくらいです。それでもやはり、設計思想としてはまじめに仕事を頑張ってきて、それでいてその生き方が合わず、自由を渇望するサラリーマンの方を想定してコンテンツやサービスを作り込んでいます。逆説的ですが、そういう気持ちの人であることが本質で、サラリーマンであるかどうかは実は問題ではありません。
「楽しい!」という視点の重要性
そういうやり方をしてきたので、今のフラスコの主要メンバーは総じて(いろんな意味で)、まじめな人が多いです。私としてはすごく質の高いメンバーが残ってくれたと感謝する一方で、なかなか爆発的に会員数が増えないのもこれが原因だろうな、とも常に思っています。やっぱり何かが広がるときには「楽しさ」の要素は大切なわけで。
それが、最近のフラスコは「楽しさ」を追求する人が増えてきてすごく良いなと感じています。いくら私が「エンターテイメント大歓迎」と言っても、またフラスコ交流会やフラスコノート会という自由すぎる仕組みを設計しても、そこで楽しさを実践する人が集まってくれないとどうしようもありません。私自身は、エンターテイナーとしては不向きすぎますし(苦笑)。
もはや人数が爆発的に増えても、まじめさや信用といったフラスコの良い文化は揺らぎません。引き続き設計思想は語ってはいきますが、メンバーを会社員の方に限定する必要もありません。それぞれの参加者が、やりたいことを追求して頂ければそれで全てがうまくいく、そんな気持ちでいます。
誰もが自由で、好奇心あふれる生き方ができる世界を創る
私が良く言う「稼ぐ力」は、自由になるためには必要です。かと言って強引に売り込んだり、騙したりする人や組織が長く繁栄するはずはありません。自由を得るためには、時間をかけて信用を得るしかないんです。その考え方は、これからも全く変わりません。そうやって、サラリーマンはもちろん、全ての人が自由になっていってくれれば良い。
一方で、好奇心なき自由は退屈です。経済的自由、時間的自由、空間的自由、精神的自由を全て手に入れても、何も興味を持てることがなくなれば自由の価値はありません。私が「自由と好奇心」を掲げているのはそういうわけです。楽しさはフラスコが大きくなるためにプラスということだけではなく、自由を得た人にこそ必要になる価値なのです。
そんなわけで、「まじめなサラリーマンを救いたい」というのは私の強い想いではありますが、フラスコには多種多様な価値が集まり、楽しい場所であると良いなと考えています。どなたでも安心して、堂々と楽しんで下さい。