忙しいあなたに「時間術」が必要な5つの理由
フラスコ代表、安田です。9月から「ノート時間術セミナー」を開催するのですが、想定しているのは「忙しくて何が悪いの?!」という反論です。忙しくないほうが明らかに幸せになりやすいとは思うのですが、ていねいに説明しておきます。
「忙しい」とは何か
まず最初に、「忙しい」というのはあくまで、心の状態です。文字通り、心を亡くすと書いて忙しい。客観的に何時間以上仕事をしていたら忙しいとか、そういう基準はありません。実際私も、仕事時間だけ見れば今はかなり長いですが、サラリーマン時代は今の100倍「忙しかった」です。
やりたいことをやっていると、タスクが多いとか詰まっているということでストレスを感じることはほとんどありません。まあ私の場合はサラリーマン時代の方が今よりもタスクも多くてぎっしり詰まっていて、常に人間関係に悩みながら複数の締め切りに追われていたわけですが。電話も鳴るし上司や同僚にも邪魔されるし。ああ、あれは忙しかったなあ・・・(遠い目)。
それはともかく、「忙しい」というのは主観です。「忙しい」というのは「忙しいと感じている」ということです。そのような状態で日々を送ると、悪いことが少なくとも5つありますよ、というのが今回のお話です。
1.やりたいことをやれない
まず単純に、忙しいとやりたいことができません。例えば観たい映画があっても、忙しいとなかなか観に行けないでしょう。おそらく映画を観る時間くらいはあるのでしょうけれども、忙しいと「感じている」ときはその余裕がありません。そんなヒマがあったら少しでも作業を進めたい。そう思うはずです。
優先するのは常に「やるべきこと」で、「やりたいこと」はあとまわしになり続けます。落ち着いたらやろうと思うのですが、目の前の作業が片付く頃には、あるいはそのずっと前から次の作業が割り込んでくるので、やりたいことはいつまでもできません。これ、あんまり良いことではありませんよね。
2.忙しいと身体に悪い
忙しい人は、深夜にカップラーメンをすすったりして食事の質が落ちて不規則になりがち。そしてそれ以上に問題なのが、睡眠を削ってしまったりします。土日の返上や徹夜は麻薬的な魅力があるので、一度その味を覚えると何度も繰り返してしまいます。溜まっていた仕事が、ぐぐっと片付く感じ。気持ち良いですよね。
ですがやっぱり人間の身体は良くできていて、多少の無理は効いてもそれを続けるとだんだんガタがきます。食事、睡眠、運動、そしてストレスを減らすこと。こういう耳にタコができるくらい言われている当たり前のことが、当たり前に大切なんです。食事や睡眠に影響が出るような過度の忙しさは、身体に悪いことは間違いないでしょう。
3.仕事のクオリティが落ちる
いやわかります。そうまでして自分を追い込んで仕事をするの、楽しい面がありますよね。会社のため、クライアントのために身体を張って仕事を仕上げる。これこそプロだな俺、おつかれさん!と自画自賛して飲むビールはうまい。その気持は私もちゃんとわかるんです。ただその会社やクライアントにさえ、迷惑がかかっているとしたらどうでしょう。
度を超えて忙しいと、上のように食事や睡眠すら削るという状態になりがちです。そこまでして仕上げた仕事は、残念ながらクオリティが決して高くありません。「忙しい」と感じている人は意識としてマルチタスクになっており、目の前の仕事に対する集中力も落ちます。ゆとりを持って作業をし、クオリティを担保してくれる人に仕事はお願いしたいものです。
4.大切な人に迷惑がかかる
あ、ごめんなさい。なんだか他人の事を言っている感じになってきましたが、これは全部サラリーマン時代や起業当初の自分のことです。今では睡眠をすごく大切にしていて、どんなタスクにもスケジュールの余裕を持って取り組むのでほとんど「忙しい」と感じることはなくなりましたが、ほんの少し前までそうだったんです。
そしてこれもそうで、忙しいといつもイライラしていて、大切な家族に対してストレスをぶつけるようになります。かわいい子供や妻に暴言を吐いても、恐ろしいことに本人は自分がごく正しいことを言っているように感じています。上の仕事のクオリティとも関係してきますが、正しい判断ができなくなってくるんですよね。
5.頭の働きが悪くなる
これはそういう、純粋に焦りや疲れ・ストレスで脳の働きがわるくなることもあります。また、インプットが止まるという観点もあるでしょう。映画も観れない、本も読めないような状態で仕事をしても、良いアウトプットができるはずもありません。ただ目の前の仕事を片付けるだけというモードに入ってしまい、戦略なんてとてもとても。
私が助けたい人、サラリーマンだった過去の自分は、こんな状態で私の前に現れます。いや現れてくれたら良いのですが、忙し過ぎて接点すらなかったりします。そういう人を助けるためにセミナーをしよう、ノートを使った時間術から始めようというわけです。必然的にこの対象になる人は忙しいとは思うのですが、参加してくれると良いな。