オリジナルアイディアにこだわるか、誰かのをパクるか
フラスコ代表、安田です。起業では、新しい商品を作ったりイベントをやったりと、創造性が求められる場面がしばしばあります。そういうときに、オリジナリティをどこまで追求するのか、人のアイディアをパクるのはどうなのか。
オリジナルでありたいから起業する
そもそも、何のために起業をするかというと大きく2通りあって、1つは会社をクビになったり合わなかったりしてやむにやまれず。もう1つは新しいことをやりたいからだと思います。まあ私の場合はこれが半々というところでしょうか。
なかなか大企業にいたりすると、新しいことはできませんからね。私も良く上司から、「やっていないことには、必ず何か理由があるんや」って言われました。若き日の私は「そんなん知らんがな」って思ってましたけど(笑)。
ともかく、起業をすると自分のアイディアを自由に実現できます。誰からも反対されないので、誰も考えたことがないアイディアを、誰もやったことのないやり方で実現させてやろうと考えてしまいがちです。これが結構、危険なんです。
誰も考えたことがないアイディア
これに関してはかつての上司がある程度は正しくて、あなたや私が思いつくようなアイディアは、必ず誰かが検討したことがあるんです。社内に限ってもそうですし、世界という規模で見たらより確実に、そうです。
私のところにも「アイディアを思いついたので起業したい」という相談者がやってきます。「どんなアイディアですか?」と聞いたら「マネされるので言えない」と。どうしろっていうんだ(笑)。
そういうときは私は「似たことをやっている人がいるはずなので、ググってみてください」とだけアドバイスすることにしています。どれだけ斬新だと本人が思っても、必ず誰かがやっていますから。むしろ誰もやっていなかったら論外な考え方である可能性が高いので、誰かがやっていたら安心して下さい。
TTP(徹底的にパクる)
そこで、TTPの話です。徹底的にパクる、略してTTP(笑)。商品作りにしてもイベントにしても、必ず似たようなことをやっている先駆者がいるわけです。なのでまずはその人がやっていることをしっかり調査しましょう、っていうことです。
調べたら、パクる。要はそのやり方をマネしましょう。モデリング、なんていう言い方をすることもあります。パクるのは、仕組みや「やり方」の部分です。どんな価値を、どんな見せ方や売り方で、いくらくらいで提供しているか。イベントの運営の仕方は、アフターフォローをどうしているか。などなど。
安心して下さい。かなり徹底的にパクったつもりでも、あなたという要素が入ることで全然違うものになりますから。むしろ、全く同じものができたら凄いとすら思います。そこまでやれたとしたら、きっと成功間違いなしです。
徹底的にパクるには、対象である先駆者のサービスを利用することもあるでしょう。フロントセミナーに出たり、ときには何十万円も出してバックエンドを買ってみたりすることもあります。特に、その人が提供している商品のうち一番高いやつを買うと、全貌がわかります。
パクってはいけないもの
もちろん起業の世界だからといって「なんでもあり」ということはなくて、最低限のルール・マナーはあります。コンテンツそのものをパクるのは、一番やってはいけないことです。ライティングとか、セミナーの内容もそうですね。
それらを調べてしまえばどうしても影響は受けるのは仕方ないとして、そこはゼロからという気持ちで、自分で作りましょう。この過程で、先駆者が作った「オリジナル」とは全く別のものができあがります。まあマネされた方は、「ああ、やってるな」とは思いますが、よほどのことがないと抗議まではしません。
露骨に対象の先駆者をディスったり、お客さんを奪うのは論外です。むしろ「この人のやり方は参考になる」などと、ポジティブな評判を立てるように心がけると良いでしょう。尊敬すべき先駆者ですから、パクっても良好な関係性を保ちましょう。
起業はスピード勝負
起業はスピード勝負です。じっくり考えて動けないよりは、少しくらい見切り発車でも早く動ける人が有利です。一方で、アイディアには完全にオリジナルなものは存在しません。斬新に見えても、何かと何かの組み合わせだったりするわけです。まあその、ノートを使ったりして組み合わせるわけですが。
そうであるなら、少なくともアイディアを組み合わせるための材料は、人のものを見て学ぶべきです。いろいろなやり方の「良いところ取り」をしているうちに原型がなくなり、オリジナルが生まれます。
その過程で、最初は誰かのやり方の丸パクリであっても、仕方ないかなと私は考えています。そんな段階の人を脅威に感じるほど、こちとら貧弱じゃないんでねと。丸パクリされただけで負けるなら、それが大きな問題です。だからどんどんパクれば良い。そういう考え方です。
ただ最後に注意点としては、世の中にはいろんな考え方があるということ。ちょっとマネされただけで激怒する人もいるので、そこは相手を見てやってくださいね。このブログを読んで発生したトラブルに、責任は負いません!