お金より時間の方が、はるかに大切
フラスコ代表、安田です。若い頃はこれ、いくら言われてもあんまり実感がないですよね。ここまで生きてきて痛切に思うのは、自由な時間を生み出すためにはあらゆることをすべきだ、ということです。
「タイムイズマネー」は間違い
日本語で言えば「時は金なり」ということわざがありますが、これ間違ってますよね。時間というのはお金と同じくらい重要だ、という意味だと思いますが、そんなことはない。お金なんかより時間の方が圧倒的に価値が高いですよ。時=金じゃなくて、時>>>金ですよ。
お金に価値があると感じるのは、お金が不足しているときだけです。事業をやっていると特に、お金がなくなるとゲームオーバーですから、キャッシュフローへの関心は高くなります。成長している(あるいは苦戦している)企業ではお金に余裕がある状態ってあんまりないので、ほぼ常にお金の価値は高く感じます。
しかし少し引いて俯瞰してみれば、人生においてずっと重要なのは時間の方です。お金は流れさえ作ってしまえばある意味で無限ですが、時間はどうやっても有限ですし。幸せを感じるために必要なのはどちらかと言えば時間の方であり、事業はお金がなくなったら終わりかもしれませんが、時間がなくなったら人生終わりですからね。
お金で時間を買えるなら
なのでお金で時間が買えるなら、できるだけ買うべきです。事業を運営しているとそういう感覚はとても強くなり、システムに投資をしたり人を雇ったりするのはまさにその発想です。自分で手を動かしてできないことは何もありませんが、それでは効率が悪いと判断したらすぐにお金で資源を買います。
卑近なところだと、キャンペーンに登録して頂いた方に著書を送付するため妻に(給料を払って)宛名書きをしてもらっていて、会社の住所を書くのが大変なので住所と会社名が入ったシャチハタを買いました。妻は「書けば済むし、高いから良いよ」と言いましたがどう考えてもハンコの方が効率的なので。まあこれ、宛名も印刷した方が早いと私は思っているのですが。
もう少し大きなところだと、妻を雇っていること自体が自分の時間を生み出す投資です。そして、フラスコシステムには巨額の投資をしています。その他にも法務・税務・広告・ITといったあたりにはお金を惜しみなく使っています。時間を生み出して、いずれお金という形で確実に回収できると判断しているんです。
時間を生み出すために時間を投資する
また起業をしてからずっと意識をしているのは、常に将来の時間を生み出すために時間を投資するということです。なんかこれだけ聞くと「節約のためならお金に糸目を付けない」「健康のためなら死んでもいい」みたいな話に感じてしまうかもしれませんが、そうではありません。
例えば、毎月1時間をかけて処理している作業があるとします。これをエクセルのマクロを組んだら数秒で終わらせることができると思ったら、10時間くらいかけてもそのマクロを開発することをためらわない、ということです。割と短時間で自分でできるのであればやりますが、数万円を支払って誰かに発注しても良いでしょう。
繰り返しのルーチンは少しの手間をかけても、できるだけ自動化をしていく。マニュアル化して誰かにお願いする。新しいツールがあれば研究して、活用する。あまりに膨大な作業量があれば、それを数百万円投資してもシステム化する価値があります。そんなふうに、手間を惜しまずに時間を生み出していくのです。
時間価値を高めるために学ぶ
そうやってどんどん時間を生み出していくと、勢い余ってヒマになってきます。空いた時間に次々と仕事を入れていくことも可能で、それは自由です。私の場合はできればその時間を、「刃を研ぐ」ことに使いたいと考えています。
本を読んで「教養」を高めることもありますが、できれば「自己研鑽」みたいなことだけではなく、提供できる価値を高めることに直結する学びを得たいところです。本を読んだりフロントのセミナーに出て学ぶことができることも多いのですが、これは良いと思えば高額セミナーであっても自分に投資をすることもあります。
私には決まったメンターはいないのですが、思えば起業当初は当時の私にとっては高額の学びをいくつか受けて、主にマインドの面で基本を固めたのが今日につながっています。やり方そのものは本に全部書いてありますが、実際にそれを体現している人から直接聞くのは、価値がありますよね。
生み出した時間で、高い価値を生む
そうやって、自己投資をして提供できる付加価値を高めていけば、少ない時間で大きな金額を生み出すことができるようになります。時間を生み出し、価値を高め、生み出した時間の中で価値を提供してお金を得て、そのお金でまた時間を生み出し、価値を高め・・・というサイクルが回り始めたら、ビジネスはとても楽になります。
サラリーマンをしていたころ、この感覚がなかったのでいつも不安でした。どんなに頑張っても自分の価値が、社内的な意味でしか高まっていかず、自分で「稼ぐ力」が身についていない。給料は少しずつ上がりましたが、人生が豊かになっている感覚がありませんでした。
当時は副業も禁止なので稼ぐ実験もできず、自分の価値を高める学びというのがどういうものかがわかっていませんでした。その結果、ビジネススクールや英会話学校に通ったり資格を取ったり。今思えば、ムダとまでは言いませんが、ずいぶん遠回りをしたものです。自由になったなって実感するのは、たとえばこういうところですね。