お金のブロックという「洗脳」を解く方法
フラスコ代表、安田です。起業の相談に乗ったり、サークルモデルに起業塾、そしてダーウィンと「稼ぐ力」に関係した講座を提供していて痛感するのは、「問題のほとんど全てはお金のメンタルブロックだなあ」ということです。今日はその、メンタルブロックの外し方について、お話しましょう。
メンタルブロックが邪魔する場面
メンタルブロックは、マインドブロックとも言います(私も厳密に使い分けてはいません)が、要は気持ちの上での障壁ですね。客観的に見ればお金を受け取る正当な理由があるにも関わらず、本人が気持ちの上でそれを拒否してしまう現象もしくはそのときの気持ちを指します。
サラリーマンや主婦の方など、今までビジネスをやったことがない状態からセミナーやイベントを主催したり、商品を作って売っていこうとすると、「こんなにお金を貰ってはいけないのではないか」と感じるんです。お金があって困る人はいないので、不思議な現象ですよね。
感じるだけなら問題ないのですが、それが態度や言動に出てしまって、結果としてお金を受け取ることができないということになります。程度の問題もあって、3千円のセミナーでもメンタルブロックを感じる人はいますし「時給以上は受け取れない」とか、高額商品を提供していくときに問題が表面化する人もいます。私だって、ブロックはゼロではありません。
なぜメンタルブロックが存在するか
私は心理学や脳科学の専門家ではありませんし、このあたりの仕組みが完全に解明されているとも聞いていませんので細かなところは推測になりますが、メンタルブロックにはその人の過去の経験が大きく作用していることは間違いないようです。
それこそ生まれたときから、親や家族、教師や友人など周囲の人間が発する言葉や態度と接しながら、私達の価値観というのは形成されていきます。「お金のことを口にするのは品がない」更には「お金は汚い」「お金持ちは悪いことをしている」のような、冷静に考えれば都市伝説のような謎の価値観も、成長するに従って徐々に刷り込まれていきます。
更にはアルバイトをしたり、就職をして会社員になって給料を受け取っているうちに、その価値観は固められていきます。資本家と従業員の価値観は全く別の論理に基づいているのですが、誰でも「自分(の置かれている環境)が正しい」と思いたいため、サラリーマンは対岸にある資本家の価値観は拒否し、感じられなくなっていきます。これは結構、恐ろしいことです。
「洗脳」は時間をかけて解く
なのでメンタルブロックは一種の「洗脳」であるとも言えます。もちろん、誰かがあなたを支配しようとして陰謀を企てたとかそういう話ではありません。「陰謀論」は誰かのせいにすることで安心し、思考を停止させます。そうではなくて、社会全体の要請として、そういう枠にはまっていくようになっているということです。
誰にも悪意はありません。あなたのご両親はあなたを愛するあまり「ちゃんと勉強をして良い会社に入り、真面目に働くのが幸せなんだよ」ということをことあるごとに伝えます。学校の先生もあなたの友達もそう、会社の上司や同僚もそうです。あなたのためを思って発言することで、結果としてあなたの夢を潰し、あなたを洗脳するのです。
それくらい規模が大きく、また長い時間をかけてなされてきた洗脳なので、そんな簡単には解けません。一節には、洗脳はそれを施したのと同じだけの時間をかけて解くとも言われています。催眠をかけたり脳をだますことで「一瞬でブロックが外れる」と謳うサービスを提供する人もたくさんいるのですが、私はそういう「外し方」は脳や精神に悪影響があると考えています。
少しずつ、価値を届けながら
少なくとも、これから起業をしようとする人がいきなりメンタルブロックを外す「施術」から入るのはお勧めしません。メンタルブロックを外すのは重要ですが、「最優先事項」ではありません。催眠療法とか自己啓発セミナーでブロックだけが外れた感じになっている人と何人もお会いしてきましたが、やはりある種の歪みを感じます。気持ち悪いんです、はっきり言うと。
私がお勧めしたいのはそういう短絡的な方法に頼るのではなくて、「積み上げ」によるメンタルブロック解除です。セミナーで3千円を受け取るのが怖いなら、まずは価値のあるセミナーを提供して3千円を受け取り、参加者の方が喜ぶという体験を積むところから始めましょう。
そして3万円のサービスを提供して価値を届け、30万円の商品を開発し、それをお届けしてまた喜んでもらい・・・という順番できちんと積み上げて、少しずつ正面からブロックを外していけば良い。
これは時間はかかりますし、手間もかかります。驚くような魔法もなく、決してエレガントな方法とは言えないかもしれません。しかし、私は人が自由に至る道は、これしかないと考えているんです。このことを「当たり前」と受け取って頂ける方のサポートを、やっていきたいんですよ。