全ての「稼ぐ」プロセスを、オンラインだけで完結させることは可能か
フラスコ代表、安田です。
みなさま連日コロナコロナで遊びにも行けず、もう飽きてきましたよね。私はこんなときだからこそ前向きに、オンラインでビジネスを加速させられないかななんてことを考えています。
対人サービスによるスモールビジネスにおいては「リアル」が大切なのは当然ですが、「稼ぐ」プロセスをオンラインで完結させられないものでしょうか。
「稼ぐ」プロセスを分解すると
オンラインで、と言っても飲食店やスポーツジムなどはその性質上から代替は難しいでしょうし、ネットビジネスなら最初からオンラインでしょうから、議論の意味がありません。
従って以下はコーチ・コンサル・士業などのスキルを活かした対人サービスを前提にお話しします。対人サービスなのでリアルがどうしても有利なのは否めませんが、オンラインでも代替可能です。
これらのビジネスのプロセスはシンプルで、突き詰めていくと最低限の事務を除いて必要なのは、
- 情報発信
- イベント集客
- フロントイベント
- クロージング
- バックエンドサービスの提供
- アフターサポート
です。いくつかのプロセスをほとんどやっていないという人もいるかもしれませんが、普通に考えたらこの6つは必要でしょう。逆に、これ以外のことに時間をかけているなら、その目的を確認した方が良いかもしれません。
オンラインが強いのは
1の情報発信はもともと、オンラインが強い分野です。毎週交流会に出席してビジネスを宣伝するというのも一種の情報発信ですが、やはり殆どの起業家はブログ・メルマガや各種SNSなどを使って情報発信をしているでしょう。ある程度は、2のイベントの集客もその延長上でやっているはずです。
意外とオンラインが向いているのが、6のアフターサポートです。一度は関係性を作れた方を相手にするのであれば、コミュニティを作ったりサポート専用のメルマガを配信したりして、かなりしっかりとしたサポートを行うことが可能です。
アフターサポート専用のオンラインサロンを用意すると、オーナーであるあなたの収入を安定化させつつ、お客様の満足度を高められます。情報発信、集客もオンラインサロンが力を発揮するところです。
リアルが強いのは
これに対して、リアルが強いのは3〜5です。すなわち、セミナーなどのフロントイベントを開催して、個別相談でクロージングをして、実際のバックエンドサービスを提供するというビジネスの根幹部分が全てリアルが中心です。
2のイベント集客もオンラインでも可能ですが、実はリアルの方が強い分野です。交流会や他のイベントに参加して、知り合いを増やすことが重要だからです。顔も知らない相手に、オンラインだけで何か行動を促すことは簡単ではありません。
やはりこうして見ると、「対人サービス」というだけあってリアルの比重はとても高いと言わざるを得ません。しかしリアルの依存度が高いと、今回のような災害時には動きが止まりますし、大都市の近くに住まないと成立しなくなり起業家の自由に対する制約条件になってしまいます。
オンラインで代替するなら
今は、全てのプロセスをオンラインで完結させるにはどうすれば良いかという思考実験をするにはある意味でとても良い環境です。思考だけでなく、実際にやってみても良いでしょう。実際、全てのプロセスはオンラインで代替可能です。
通常はリアル中心で行われる3〜5のプロセスですが、全てZoomなどのテレビ会議ソフト(以下Zoom)を使って、オンライン開催できます。実は私は災害とは関係なく、「自分がどこに住んでいてもビジネスが成り立つようにしたい」と常々考えていて、3〜4は何度も実験しています。
その感触としては、どちらもZoomで十分に代替可能です。会場代もかからないのでむしろZoom開催の方が良いのではないかと考えた時期もあったのですが、結局はオンラインや動画だとコンバージョン(サービスの申込率)が大きく下がってしまうので、積極的にはやっていないという状況です。
結論としてはハイブリッド
5のバックエンドサービスの提供、私だったらサークルモデル集中講座ですが、これはもしかしたらZoomでも問題ないかもしれません。やはり「化学反応」という意味ではリアルに分があるのですが、遠隔地の方の個別サポートならZoomを使うこともあり、グループでも十分に提供可能という感触があります。
例えば関西や東海といったエリアでも、受講を希望される方が何人かいたらいずれ「オンライン集中講座」を提供したいと、以前から考えています。ただ問題は、オンラインだけでは高額講座への申込に至らないという、3〜4のプロセスにあります。
であれば、セミナーだけは現地に行ってリアルで実施して、個別相談や実際のサービス提供はオンラインでというのが答えかもしれません。関係性を構築するには圧倒的にリアルが強く、一度関係性ができればZoomで十分に事足りることが多いからです。
このように普段から実験を繰り返しておき、その気になったら全てオンラインでもできるけれども、通常時はそれぞれの良いところ取りをしておくハイブリッドなやり方にしていくのが、望ましいのではないでしょうか。少なくとも、オンラインを全く使わないという選択肢はもう、ありませんよ。