副業でアルバイトをしてはダメな5つの理由
フラスコ代表、安田です。今は働き方改革の流れで副業解禁のビッグウェーブが来ているのですが、「合計の残業時間がどうのこうの」と、どうもアルバイトを前提として議論をしている人が多くて、なんだかなあと感じています。副業でアルバイトなんて、やっちゃだめですよ。
ダメな理由1.体力的にしんどい
世間には、どうしても「副業=アルバイト」と連想してしまう人が多いようですが、その理由は単純です。サラリーマンをしている普通の人なら、お勤めの会社以外には、お金を貰った経験がアルバイトしかないからです。時給1,000円だときついが時給1,200円なら嬉しい、みたいな発想です。
しかし、平日昼間に本業を持っている人がいわばダブルワークでアルバイトをしてしまうと、体力的にかなり無理をすることになります。ある程度の金額を稼ごうと思ったら、どうしても平日の深夜まで、あるいは土日を返上して長時間労働することになるでしょう。
そんなことをしてしまったら、本業への悪影響は避けられません。仕事中に居眠りをして信用を失ったりしてしまったら、少しくらいのお金を稼いだとしても長い目で見て良かったとはとても思えませんよね。
ダメな理由2.稼げる金額に限界がある
時給1,200円なら嬉しいと書きましたが、ある程度のキャリアを持ったサラリーマンなら、よほどのブラック企業でない限りは時給はもっと高いはずです。時給換算で2,000円貰っている人が、残業が減ったからといって時給1,200円のアルバイトをするのは非効率でしかありません。
時給1,200円では、100時間働いたとしても12万円です。月100時間も副業をしてしまうと、かなりしんどいでしょう。そして、稼ぐ金額を20万円、30万円と増やしていこうと思っても自ずと体力的な限界に突き当たります。時給が高いアルバイトはタフですから、やはりおすすめできません。
専門性を活かして、効率的に稼げる特殊なアルバイトであればこの限りではありません。もちろん、違法だったり会社に迷惑をかけるような種類の副業はダメですよ。
ダメな理由3.本業のスキルアップにつながらない
本業のスキルを高めるには、本業そのものに真剣に取り組むのが一番です。時給目的のアルバイトをするくらいなら、本を読んだりセミナーに出たりして勉強をした方がスキルアップという観点ではよほど良いです。もしかしたら、ジムに行ったりゆっくり眠った方が脳が活性化してスキルアップするかもしれません。
「信用金庫で副業解禁」というニュースが出たときに、中小企業から「土日にうちの会社で働いて欲しい」という声が多く出ていました。これも相当、微妙ですね。もしかしたら現場の若い労働力として、良いように使われるだけという可能性が高いのではないでしょうか。
企業の資金繰りに深く関わるなど、いつもと逆の立場からコンサル的な経験が積めるなら行員にとってもメリットがありそうです。しかしどうも、そんなケースはまれなのではないでしょうか。副業をする側にもアルバイトではなく、コンサルトして動く覚悟がないといけません。
ダメな理由4.稼ぐ力が身につかない
典型的なアルバイトとしてコンビニでレジ打ちをしたり、工事現場で働いたりするとお金をもらうことはできますが、将来のための稼ぐ力が身につきません。もちろん、コンビニのフランチャイジーとして独立を考えているならそれも良い経験となるでしょうけれども。
上の例で言えば、コンサルタントとしての意識をしっかり持って稼いだ人は人生を変えるための力がつきます。言われたことをやるだけのアルバイトであれば稼ぐ力はつきません。同じコンビニの仕事であっても意識の違いで差がつくかもしれませんね。
コンビニで働くことを否定するわけではありません。しかしせっかく副業をするのであれば、アルバイトではなくて稼ぐ力が身につくものを、そしてできればご自身のビジネスを育てるという観点でやってほしいものです。
ダメな理由5.ビジネスが育たない
理想論を言うようですが、副業をする最大の目的は目先のお金ではありません。もっと時間軸を長くとって、あなた自身のビジネスを構築しはじめることです。今の10万円より、将来100万円を稼ぐことができる仕組みを、今からエネルギーを使って作り始めるべきです。
本当は商品を作って、情報発信をして関係性を構築してというのを同時に全て、高いレベルでやるのが理想です。しかし本業が忙しい方の副業では、その全てに最初から全力で取り組むのは現実的ではありません。なのでまずはどれか一つでも、時間をかけて育て始めるのが良いのです。
拙著『新しい副業のかたち』は、そんな考え方が背景にあります。会社に隠れて目先のお金を稼ぐ、という「古い」副業から、将来を見据えて堂々と自分のビジネスを構築するという「新しい」副業へ。副業解禁。世界は大きく、変わりつつあります。乗るしかない、このビッグウェーブに。