少人数の集中講座で起こること
フラスコ代表、安田です。ここしばらくはサークルモデル集中講座という、少人数で密度の高いサービスを提供しているのですが、やってみて気づくことが多いです。私と参加者の方々だけで学びを独占するのももったいないので、一部をシェアしておきますね。
安心安全ポジティブな場で、ともに成功する
サークルモデル集中講座は、いわゆる養成塾モデルという形態です。最大6名の少人数で、密度の濃い学びの場を提供します。期間は3か月、講座自体は隔週で行われ、全員が顔を合わせるのは3時間×6回ですが、その間にも宿題が出てそれぞれが行動することにより、結果がでる仕組みです。具体的には、オンラインサロンを作ることを保証しています。
集中講座では安心、安全、ポジティブな場を提供することを強く意識します。この言葉、私が習ったのは和仁達也さんからです。同じような表現はいろんなところにありますが、安心安全ポジティブがもっとも必要十分な条件だと感じます。フラスコも信用の器の安全な実験室ですから、実はこのことはいつも意識しています。
やはり初めてオンラインサロンを作る、もしかしたらイベントを主催するのも始めてというメンバーが集まりますから、経験者から見れば最初の案はどうしても荒くなります。でもその足りない点を批判したり攻撃したりするのは、誰も得をしないんですね。むしろ、安全な環境で新しいアイディアを伸ばしていくということです。
他の人の行動が刺激になる
サークルモデルは全く初めての人でもできるのが良いところなので、集まってくる受講生のレベルはさまざまです。現在進めているクラスでも「自分はイベントの主催なんてできない」という方もいらっしゃいます。それでも他のメンバーが前に進んでいるとそれに引っ張られる形で行動が進みます。
これ、お一人でやっていたらコンセプトの段階で行動が止まっていたと思うんです。もっと勉強してから、もっと実力を付けてから・・・そうやって、行動は永遠に先延ばしされます。もっと言えば、私とマンツーマンで進めていたとしても、もしかしたら集中講座ほどはうまくいかないかもしれません。
やはり、「みんなもやっているので自分もやれるのではないか、やらなきゃ」という気持ちがとても貴重なんです。私はどちらかというと一人でも突っ走れる方なので「とにかくやれ」という発想をしがちなのですが、このやり方ならこういう方の行動をサポートできるというのは大きな発見でした。
全く違う発想をするメンバー
受講生が4人〜6人も集まると、良い意味で個性がばらばらになります。とても個性的なのに自信が持てない人、能力が高いのに行動が遅れがちな人、あとさき考えずにとにかく突っ走る人、気まぐれだけれどワクワクしたときにものすごいエネルギーを発揮できる人。
講師の私も含めて、そのバラバラな個性が安心安全ポジティブな場では「相乗効果」を生むのを感じます。コミュニティのやり方に正解はありませんから、多様な視点があることは強みです。他の人がどう感じるかを知ることをでき、その人にとっての選択肢が増えるんですね。
他の人に指摘して、自分の問題に気づく
正直言えば、参加者の方が何か迷うようなことがあったとき、私が経験から「正解」らしきことに気づくことはあります。しかし「こうするべきだ」と上から教えても、その人は動かないことを私は知っています。人は、人から言われたことでは力強く動くことはできません。
一方で、他の人が抱えている迷いに対して参加者の方が「こうしたら良いのではないか」とアドバイスをしたときに、「と言っても私自身もそうなんですけどね。そうか、そうすれば良いのか」と腹に落ちるんです。人は他の人の問題は見えやすいし、自分の意見にこそ強く説得されます。
囲碁や将棋の世界でも「岡目八目」といって、客観的な視点でみると良い手が浮かぶとされています。そういう意味でも、異なったテーマで、同じような問題に取り組んでいる仲間の存在は、とても貴重なものなのです。
勝手に成功してしまう環境
実は講座の開始前は「はたして自分は、参加者の方々を全員成功させることができるだろうか」という不安がありました。少なくともコミュニティの世界において、人を確実に成功させられる方法を、私は知らないからです。いや、どの世界でも、そんな方法はないのではないかと疑っています。
しかしサークルモデル集中講座は、人が勝手に成功してしまう環境だと感じています。そもそも成功の定義は人それぞれなので、今まで行動をしていなかった参加者の方が、集中講座をきっかけにその人らしいやり方で実験をしていること自体が、すでに成功なのだとも感じます。
何ていうか、人が変化していくところに触媒として存在するというか、そういうあり方が私らしいのかなと思うんです。上から教えるのは全く得意ではありません。でも、チームを作って変化を促すための環境づくりは、なんだか得意な気がしてきました。何より、やっていて楽しいんですよね!