キッザニアをコミュニティ化する思考実験
フラスコ代表、安田です。完全にプライベートですが昨日、家族でキッザニア東京に遊びに行ってきました。小学生の子供たちはとても楽しんでいましたが、ちょっと惜しいところもあり、コミュニティという視点で改善できないかな、なんてことを考えてみました。
キッザニアの仕組み
未体験の方のために簡単に仕組みを説明すると、予約制・二部の入れ替え制で、9:00-15:00の第一部と16:00-21:00の第二部に分かれており、時間が長い分だけ第一部の方が割高になっています。料金その他はこちらのキッザニアオフィシャルサイトをご参照ください。うちは5年前にも1度行っていますが、その時と比べるとちょっと値上げがあったかな。
予約は妻に任せていましたが、こうして見ると春休みの第一部って、一番高いところに行きましたね。私の仕事は平日でも調整できます(むしろ土曜が忙しい)し、子供たちに学校を休ませて遊びに行くのも肯定派なのですが、なかなかそれも周りの目を気にしたいすると難しいみたい・・・ってこれは完全に余談です。
様々な職業を体験きるアクティビティは9:00からなのですが、8:30に着くともう長蛇の列で出遅れ感があります。超人気のハイチュウ作り体験なんかは、9:00時点で「受付を終了しました」となっています。最初にどのアクティビティを「予約」するのかはとても重要な戦略であると言えるでしょう。
体験したアクティビティ
そう、アクティビティは1つだけ「予約」できます。予約中にも他のアクティビティを体験できるので、基本戦略としては「人気のアクティビティを予約し、その時間までにすぐ入れる他のものを体験する」ということになります。これが徹底できなかったので、前回は娘が泣いてしまって体験できなかった「ピザ職人」を今回も、逃してしまいました。
最初に集英社の漫画家、壁登り(お金を払うアトラクション)、証券コンサルタント、パン職人、ロボット工学士、新聞記者と6つの体験ができました。「仕事」をすると「キッゾ」というキッザニア内通貨がもらえたりします。ちなみにSMBCが出している銀行もあって、余ったキッゾは銀行に預けられて利子もつきます。
施設内は証券コンサルタントや新聞記者は他の施設に調査や取材に行きますし、消防車や救急車、宅配便に自動販売機の業者(全部子供)などがうろうろしていてなかなか物騒、とそんな風に、キッザニア全体が子供だけの小さな経済を体現しているんですね。まあ何かと、よくできていますよ。
「子供が主役」を徹底
キッザニアは子供の国なので、彼らが主役です。彼らは大人として扱われ、たとえ大人と一緒にいてもスタッフの人に話しかけられるのは子供です。アクティビティを体験する子供たちの顔は輝いていて、それぞれコスプレになっていたりして親バカ目線でなかなか楽しめますが、基本的には大人は暇です。
小学生以上の子供だけであれば、同伴した大人は自由に施設外に出て、再入場できます。キッザニア東京はららぽーと豊洲の中にあるので、ショッピングなんかができるわけですね。また施設内でもピザ屋やハンバーガーショップでは実際に飲食できますし、大人専用のラウンジもあるので休憩もできます。
リピートする仕組み
ディズニーランドと同じで、6時間くらいでは全てのアクティビティを回るのは絶対に不可能です。やりたい!と思ったものが受付終了になっていて残念、という気持ちにはほぼ確実になるので、じゃあ次はあれを最初に体験しようかという話になります。子供のやりたいには親は応えたいので、リピートは生まれますよね。
あとはキッゾを預けてそれに利子がつくというところは、うちの息子には刺さっているようです。年利10%とか、結構すごいんですよ。キッザニアの中にはちゃんと三越もあって、お金を貯めるとそこで買い物ができたり。人生ってそういうものか?っと親も考えてしまうような世界観が整っているんですよね。
キッザニアには幼児でも入れますし中学生でも楽しめますが、ドストライクゾーンは小学校3〜5年生くらいかなという感じです。割と「旬が短い」ので、そこをどうやってマネジメントしていくのかな、という視点で見ています。
コミュニティとしては
キッザニアを2回利用した限りでは、コミュニティへの導線がないなと感じています。コミュニティということで何かやってるかなと思って調べたところ、やはりありました。キッザニアクラブ、というスポーツやアーティストのファンクラブのようなものですね。どれくらい活性化しているかはわかりませんけれども。
どちらかというと私がもったいないなと感じたのは、子供たちが体験している間、手持ち無沙汰で「遊んでいる」親の方です。ららぽーとに逃さずに施設内でもっと大人を楽しませることを考え、そこにコミュニティを作るアプローチができれば口コミもリピートも増えると思います。
子供が楽しんでいれば親も楽しい、というのは本音でもありますが建前でもあります。やっぱり、大人も楽しみたいんです。そういう「裏キッザニア」みたいなサービスとコミュニティができたとき、キッザニアはすごいことになると思います。まあ、言うのは簡単ですけどね!(笑)