オンラインサロンは誰でも持てる、が「成功」は・・・
フラスコ代表、安田です。フラスコでは誰もメンバーがいない状態からでも誰でも簡単にオンラインサロンを持つことができるので、「誰でも持てますよ!どんどん作っちゃいましょう!」ってポジショントークをしたくなるのですが、それを「成功」させるには、いくつか条件がある気がしています。
オンラインサロンとは何か
最初にオンラインサロンの定義ですが、もうこれはごく単純で「月額課金のコミュニティ」です。それ以上でも以下でもありません。怪しいとか宗教とか搾取とか、そんなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、さすがにそろそろ慣れてください。もう少し詳しく知りたい方はこの辺りの記事をご参考に。
例えば月に3千円が料金として決まっていたら、サロンのオーナーはその対価としてふさわしいサービスを提供するだけのことです。そのサービスが高ければメンバーはみんな辞めていくでしょうし、適切ないし安ければメンバーは増えることでしょう。
サービスは別に「オンライン」である必要はありません。「サロンが主催する飲み会に参加できます」でも良いですし、「月に1回、私があなたに手紙を書きます」でも成立します。もちろん動画や文章コンテンツなど、オンラインっぽくやっても構いません。要は、価格と見合ったサービスであるかどうか、だけです。
目的と成功の定義は何か
なので、「誰でもオンラインサロンを持つことができます!」と言い切っても、それは嘘ではありません。もちろんそのあとには小声で「まあ何人集まるかは別として・・・」というのが付くわけですが。キンコン西野さんのサロンには2万人が集まりましたが、あなたのサロンに何人集まるかは未知数です。
価格の問題もありますよね。堀江さんのサロンなら1万円でも破格に安いと感じるかもしれませんし、一般の方が主催する場合にはその特典にもよりますが、5千円でも高いと感じるかもしれません。例えば月1,000円で100人集まったとしたら、私はそれはすごいと思いますが、月10万円の収入をどう見るか。
これを「成功」と見做すことができるかどうかは、サロン設立の目的によるんですよね。これで一発当てて楽して不労所得ゲットだ!と思っていたとしたらこんなに手間暇かけて月10万円か・・・ということになりますし、何か目的があってプロジェクトを組む仲間を集めるということなら、大成功かもしれませんよね。
フラスコと人生計画研究会
ちなみにフラスコは、今は正会員が130人弱です。フラスコはコミュニティのプラットフォームなのでちょっと違いますし、これからレバレッジが効いて大きく増える予定ではありますが、フラスコを単一のコミュニティと見た場合、いちから130人を集めるのは結構、大変です。抜けていく人もいますしね。
人生計画研究会は純粋なオンラインサロンですが、こっちは料金が月1,000円(ポイント)と安く、フラスコという母体があるにも関わらず、まだメンバーは26人です。私がこの人生計画研究会の目的を「不労所得」としていたら、そろそろ畳まないといけないくらいの大失敗ということになります。
人生計画研究会の目的は、気心の知れたメンバーを集めて種々の「実験」をすることにあります。フラスコのサービスをより良くするために、サロンオーナーの立場でいろんなことを仕掛けてみたいということもありました。結果、企画としてやっている「他のオンラインサロンへの潜入」も含めて良質なデータが日々取れるので、これは成功だと思っているんですよね。もうちょっとメンバーが増えてくれても良いとは思いますけど!
コミュニティが「失敗」するとき
結論としては、オンラインサロンを含めたコミュニティには失敗というのはあまりなくて、実験の結果があるだけだと思うんです。大きく稼ぐことをオンラインサロンの目的に置くと稼げなかったら失敗なのですが、それとて改善を続けていけばいつも実験の途中、ということに過ぎません。
要は、最終的な結果を出すまでの時間軸を長く取れるかどうか、仮説検証で得たデータに新たな仮説をぶつけるという実験の発想を持ち続けられるかどうかが、成功のカギになります。こう考えると、誰でもオンラインサロンを持つことはできるし、成功も可能だという前向きな結論もありかなという気がしてきます。
オンラインサロンの「成功」のためにはカリスマ性もいらなければ、特定の才能もいりません。ただ、長期的な視点と実験を繰り返すという発想は必要かなという気がします。十分な仮説検証もできないうちに嫌になってやめてしまうのが、強いて言えば失敗と言えるのかなと。
でもそういう続かない人、すぐにやめてしまう人はほんとに多いんですよ・・・。だから安易に「誰でも成功できる」とは、私は言いたくありません。続けられる人なら、必ずいつかどこかにはたどり着く、それがコミュニティの運営である。そんな風に考えています。