人生100年時代、まずは人生計画から始めよう
フラスコ代表、安田です。人生計画のことを書くのは久しぶりな気がします。そもそも私が4年前に起業をしたときには、人生計画の使い方だけをお伝えすれば全てがうまくいくと考えていたんです。それくらい、起業をするにもサラリーマンとして生きるにも、人生計画は大切なんですよ。
なぜほとんどの起業はうまくいかないのか
10年後生存率が4 %だとか6%だとか諸説あって正確なところはわかりませんが、起業をした人の多くは10年経つまでは廃業します。これはなぜかと言えば、キャッシュフローやビジネスモデルの問題もさることながら、気持ちが続かないということが大きいと思います。始めたのは良いけれど心が折れて、廃業するんです。
失敗とは何か、それは本人が諦めてしまうことです。起業の世界は、大きく儲かるには運不運もありますが、情熱を持って働いて動いていれば食べていけないということはあまりありません。他で収入を得て、続けるという選択肢もあります。芸人さんや芸術家さんなんかは、そんな感じですよね。
続ければうまくいくかもしれないビジネスの多くが残念ながら消えていくのは、明確な目標がないからです。自分にとって何が幸せなのか、どうありたいのかを明確に定め、そこに向かって努力をする限りにおいては、そんなに簡単に気持ちが切れてしまうということはありません。人生計画の重要性が、ここにあります。
人生を変えるものは行動である
だから人生計画を作れば人生が変わるんだ!と短絡的に言い切ってしまいたいところですが、実際にあなたの人生を変えるのはひとえに行動です。圧倒的な行動量が人生を前に進めるんです。だから人生計画なんて作らなくても圧倒的な行動量を続けられる人はそれでオッケー、そのまま爆進すれば良いと私は思います。
ただ、私を含めて大多数の人はそういう「天才」ではありません。私たちの身体も脳もとても怠惰で、できればゴロゴロ・だらだらしていたい。おいしいものがあれば食べたいし、気持ちの良いことが大好きです。人間の本質は動物と大差はなく、まあ猫みたいなものです。意思なんて弱いに決まってます。
そういう人間の、弱い意思を補うためのツール、それが人生計画です。人生計画は大きく、夢とお金と行動、この3つのパートからなります。
夢とお金に正面から向き合う
まず夢です。あなたの夢は何でしょうか。もう忘れましたか?ちょっと子供の頃を思い出してみてください。そして、今のあなたにとっての夢を描いてください。夢なんていうと怪しいとか、良い歳をしてとバカにされたりしますが、行動を支えるために夢を明確にすることはとても大切です。
その夢は、「いつか叶うと良いな」とか「何なら叶わない方が良いな」という状態ではダメです。実現させるために、期限を決めましょう。そしてそこから逆算をして、具体的な行動を積み重ねていくんです。このプロセスは人生計画では、「夢を目標に変える」と言います。
そしてお金です。お金について話すと「汚い、卑しい」などと言われてしまいますが、目標を実現するためにはお金の裏付けは不可欠です。お金について考えるのは嫌、という人は逆にお金に囚われています。お金なんてただのツール、交換の単位、点数みたいなものです。こだわりなく、正面から考えましょう。
人生計画を作ると変わる世界
ここで大切になるのは、長期的な視点です。夢とお金と行動、この3つに正面から取り組み、長期的な視点を持って努力をしていけば、目標は実現します。とてもシンプルで、簡単な話でしょう?でもこれが、ほとんど誰もやっていないんです。みんな目の前の作業に追われて、遠くを見ることを怠っています。
人生計画を学ぶことで少しだけ目線を遠くにやることで、正しい努力の方向性が見えてきます。今まで漠然と頑張ったりお金を使っていたのが、それが目標に近く行動なのかそうではないのかがはっきりし、やるべきことが明確になります。
会社の事業計画と同じです。事業計画のない会社なんてないと思いますし、事業計画があることで各部署のやることは明確になるはずですが、不思議なことに会社よりもっと大切なはずの人生で同じことをする人が、案外いなくて驚きます。
どうせ計画通りにはならないんでしょ?
という話をすると、良くされる質問というか反論が2つあります。「どうせ計画を立ててもその通りにならないでしょ」と「そんなに計画通りの人生なんて、楽しいですか」です。これは、答えはどちらもYESです。もちろんその通りにならないですし、そんな人生は楽しいですよ、です。
どういうことか。10年や30年先を見据えた計画を立てたところで、その通りになるなんてことはもちろんありません。なにしろ、明日のことだってわからないのですから。しかし計画があることで早めに「ズレ」に気づくことができ、行動を修正できるんです。フィードバックループが回り出すんですね。
そうやって行動を修正し、時には計画そのものを見直すこともありますが、それでも自分が向かいたい方向に向かって努力をする。それでもその通りにはならないけれども、自分の幸せな状態のためにする努力は、それ自体が楽しいんです。これは、やってみないとわからないことかもしれませんね!