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コーチ・コンサル起業に高額商品は必要なのか

フラスコ代表、安田です。ビジネスをやったことのない一般の人から見ると、例えばコーチやコンサルが提供する3ヶ月30万円のサービスは、詐欺みたいに高いと感じるでしょう。でもビジネスをやっている人からするとそれくらいの高額商品を作るのは当然であり、ほぼ必須です。今回はその認識のギャップについて、主に書いてみます。

安田がやってきたこと

実を言えば僕もサラリーマンの頃は、高額商品を提供するコーチ・コンサルの人はみんな詐欺師みたいなものだと思っていました。最初は3万円くらいの副業講座に清水の舞台から飛び降りるような思いで参加をして、その後に受けた高額講座も40万円くらいのものでしたが、「いくらなんでも高すぎる。詐欺なんじゃないのか?」と散々迷いました。

人によってはバンバン買っている数百万円レベルの講座はまだ受けたことがありません(なんならまだ疑っている笑)が、その後も数十万円〜100万円台くらいならむしろ当たり前に受けますし、最近も165万円の講座を受講中です。やはり、自分が受けたことのない価格のサービスを提供することはできないと思いますし。

迷いながらも、そういう自己投資をすることでやはり毎回、得るものはあります。徐々に感覚が麻痺していっているだけなのではないかという疑問もありますが、ある意味で洗脳が解けているという感覚もあり、良く言われる「成功するためには自己投資が必要」というのは、正しいのだろうと思います。絶対に必要なのかはともかく、少なくとも近道なのは間違いないよなと。

薄利多売は強者の戦略

高額商品を提供するためにはまず、高額商品に投資をするしかない。そういうとなんだかねずみ講みたいな感じがしますよね。もう少していねいに、高額でも納得して頂ける高付加価値のサービスを提供するには、それ以上に価値の高い学びを得て、心から納得した経験がなくてはならない。と言ってもまあ、同じことなのですが。

何を隠そう、僕は起業当初は今のダーウィンのような高額のコンサル商品を提供するつもりはありませんでした。月3千円くらいの比較的低価格なサービスを提供して、それに1千人のお客様を集めれば良いと考えていたんです。月300万円収入があれば良い、という考え方は10年前も今も、変わっていないわけですね。

ただそれはとんでもなく大変なことだと、やってみてすぐにわかりました。1,000人どころか、100人集めるだけでも個人の力では難しい。サブスクと言えば聞こえは良いですが、人数が増えてサポートが行き届かなくなればどんどんやめていく。属人的なサポートは150人くらいで頭打ちになる、というのが実験の結果として得られました。

販売・サポートともにしっかりした組織を作って対応しない限り、1,000人のコミュニティを運営することは不可能だと理解しました。つまり薄利多売は大企業にしかできない、強者の戦略なのだと。

高額商品というニッチ

これはコミュニティに限らず、コーチングセッションであっても同様です。1万円のセッションを月300人に提供することは不可能です。1日10人どころか、5人でさえも厳しい。ただセッションをするだけではなくて集客やセールスもしないといけないので、1万円のセッションでは月100万円を稼ぐことすら、かなり難しいんです。

先ほど薄利多売は組織で対応できる強者の戦略と言いましたが、逆に、高額化商品は大企業はやりたがりません。高額商品はかなり属人的な要素があり、担当者が変わったりするとクレームが発生しやすいからです。大企業にとって悪評が立つリスクは大きいので、わざわざやろうとはしない分野になっています。

僕は今1時間11万円、1年間のサポートだと100万円を遥かに超える「高額」でビジネスをしているのですが、この価格設定ができる根拠はかなりの程度が「属人」です。自分以外の誰かがやって、お客様を納得させられるとは到底、思えない。「こいつ、新人なんですみませんね」で許される金額ではないんですよね。だからこそそこに、大企業が入ってこないニッチがあるとも言えるでしょう。

怪しさこそが参入障壁

どこかのSNSで「なぜコンサルは料金表を公開していないのか(、そこが怪しい)」という書き込みがありますが、これは僕がサラリーマン時代に感じていた疑問でもあり、また今はその答えを完璧に持っている疑問でもあります。それはもうほとんど書いてしまったのですが、一つには「価値が属人的だから」です。

もう一つ言うなら「万人受けするサービスではないから」でもあります。そういう二つの要素があるので、興味のない人が通りすがりにサービス内容のお品書きと価格だけを見てしまうと「うわ、高っ!詐欺じゃん!」とほぼ確実になるからです。だいぶ前に高級レストランの水が800円で「高すぎる」と炎上していましたが、構造としては似ています。

このことはどこまできちんと説明しても大多数の人には理解されないし、理解できたとしてもメンタルブロックが発動して高額商品を提供するのは怖い、と感じるところです。「多くの人に怪しいと思われるのが嫌だ」、というのもメンタルブロックの一つの原因になっています。

まあ僕にしても、あまり人から怪しいとは思われたくないのですが、コーチ・コンサルは怪しい業界だからこそ、そこで誰よりもちゃんとやればそれだけで勝てると考えてビジネスを始めました。怪しさが参入障壁になって、大企業も大企業出身のエリートも入ってこないので、競争が緩くて楽だなって思っているんです。

結論として、コーチ・コンサルで起業をするなら、高額商品はほぼ必須です。「なんとなく嫌だな」というメンタルブロックを乗り越えるだけで、大多数の人より有利になれる。だから天才ではない、普通の人が起業をするのに、コーチ・コンサルは向いていると僕は考えているんです。

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