スモールビジネスで起業をするなら、オフィスはどうする?
フラスコ代表、安田です。オフィスをどうするかは、これから起業を考えている人には気になるところだと思うので、自分の経験を中心にお伝えします。そんな立派なオフィスはいらないと思いますが・・・。
自宅やカフェでもできなくはない
コーチ・コンサルなどのスモールビジネスであれば、基本的には敷金・礼金が発生するような「ちゃんとしたオフィス」は必要ありません。むしろそういう初期費用や固定費が発生するようなやり方をできるだけ避け、リスクを最小化したやり方こそがスモールビジネスだ、とも言えます。
そういう意味ではシェアオフィスすら借りず、自宅やカフェでも開業することは可能です。会社を作るとしても自宅でも登記はできます(賃貸なら大家さんの了承が必要)し、まあバーチャルオフィスに月数千円も支払えば、登記や郵便物の送付先、名刺に記載する住所といった問題点もクリアできます。
僕もコロナ期間中に世間的なリモートワーク流行のどさくさに紛れ、オフィスを一時解約してカフェでノマドワーカーをしていた時期があります。今どきのカフェはWiFiや電源も整っていますし、まあできなくはないかな・・・という感じ。
ただ、朝から晩までずっとカフェというのは疲れますし、お店にも迷惑ですよね。さらにはカフェでzoomともなると、かなり厳しいなあという印象でした。自宅だとサボってしまうので、やっぱり最低限の仕事をする環境は必要かなと。
起業準備中もシェアオフィスを借りる
僕はサラリーマンだった頃、起業準備用にシェアオフィスを借りていました。会社と自宅の間にある池袋という立地で、月3万円くらいだったと思います。なぜ池袋だったかと言えば、会社の近くだと知り合いに会ったら恥ずかしいし、自宅の近くにはシェアオフィスはなかったからです。乗り換え駅なので定期で通えるのが良くて。
そこのロッカーにパソコンなどを入れておき、20:00に仕事を終えたらまっすぐそこに移動。21:00から終電まで2〜3時間、毎日作業をしていました。土日もどちらかは行ったりして。当時は副業は禁止だったのですが、匿名のSNSで実験をしたり、ブログを書いたり、無料でセミナーやセッションを募集してみたりしてましたね。
これも最初はカフェでやっていましたが、あと1年で起業をするというタイミングで「本格的に起業の準備をしよう。自分を追い込める環境が欲しい」と思って契約しました。副業という感覚だと月3万円の出費は大きいと感じるかもしれませんが、起業の準備なら元は取れるかな、という判断の仕方でした。
個室を借りていたこともある
そのあと起業をしてからは、池袋・新宿でいくつかのシェアオフィスを転々としました。小さな個室を借りたこともあります。個室にソファーを入れて、接客や昼寝ができる環境を整えてみたことも。シェアオフィスでは集中できないという思い込みもありましたし、個室は「自由を手に入れた」という感覚もあり、悪くありませんでした。
ただ、実は個室は思ったほど仕事に集中できないということに気がつきました。あまりにも誰の目もないので、ついだらけてしまうというか。「あれ?これならカフェの方が集中できるぞ?」と思ってカフェに移動してみたところ、そちらの方が集中できて仕事が捗りました。実はこれは今もそうなのですが。
シェアオフィスの個室だと壁があってないようなものなので、隣の声が聞こえたり、自分がzoomをしていても隣が気になってしまったりするのでイマイチかなあとも。社員を雇ったりすればともかくですが、自分一人だったらシェアオフィスとカフェを組み合わせるのがベストだなと考えるに至りました。
「レンタルオフィスだと融資できません」
そういえば、シェアオフィスの個室を借りていたときに信用金庫に融資の申し込みをしにいってみたことがあります。そのとき、審査の人が言ったひとことが忘れられません。「うちはレンタルオフィスの人には基本的に融資はしていないし、私も経験がないんですよね」と。えっ、この時代に、嘘でしょ!って驚いたものです。
全ての信金さんがそうだとは考えにくいですし、融資を断る口実かとも思いましたが、決算書を見せたりする前のやり取りだったのでおそらく「基本的には」そうなんでしょう。公庫とか制度融資だとそんなことは言われないので、まあそういうビジネスモデルなんだろうなあと。
なので敷金・礼金を支払って「ちゃんとした」オフィスを借りるのは、事業拡大を目指して金融機関からの信用を得るためには必要なことなのかもしれません。あまりにも、バカバカしい話なんですけど・・・。
今はWeworkで快適に
という紆余曲折(?)を経て、ここ数年はWeworkのシェアオフィスで落ち着いています。コロナが終わりかけた頃、まだオフィスに人が戻っていないタイミングで「今だ!」と契約しました。最初の数ヶ月間は大幅割引みたいなオプションもありましたし、多分、今はもう賃料も少し値上がりしているはず。
Weworkには個室もありますが、そこまではいらないかなと。来社したことがある方はわかると思いますが、シェア部分でもめちゃくちゃきれいで広く、快適なスペースなんです。土日も24時間使えてzoom用のフォンブースもありますし、応接室も有料ですがたくさんあります。飲み放題のビールもほとんど飲まないのに入居しているのは贅沢すぎるかもしれないと思うくらいで、不満は全くありません。
新宿駅直結という立地は通いやすく、どこに行くにも、どこから来て頂くにも便利です。今後あえて移転をするとするなら、もう「海が見える」とか「海外で仕事をする」とかそんなレベルかなあ。あ、自宅の近くにこのレベルのオフィスができたらそこに移るかも。安田はそんな感じですが、何か参考になりましたでしょうか?