成果の敵は、成長なのかもしれない
フラスコ代表、安田です。キャンペーンも終わったので、ちょっと抽象度の高い「書きたいこと」を書きます。成長って良いことのようだけど、言い訳に使われることが多いなあと。
学びと気づきは大切だけど
資格マニアとかノウハウコレクターと呼ばれる人って、たくさんいますよね。常に何かを勉強していて、それが終わったら次の勉強に取りかかる。コミュニティや講座に常に入っていて、気づきを得てまた次へ。もちろん学びや気づきは大切ですし、それ自体は悪いことではありません。いつかビジネスに活きることもあるでしょう。
ただ、学びや気づきって「快感」なのでそれがクセになり、目的化してしまうんですよね。かつての僕もそうだったのでわかりますが、学んでいるというだけで満足してしまい、何もアウトプット・行動をしないという状態になりがち。ビジネスのやり方はいろいろ学んでいるけれど、1円も稼いでいないみたいな。
起業塾やダーウィンみたいなコミュニティに入っても、そこで得られる学びや気づき、もっと言うと楽しさやつ人とのつながりだけで満足してしまう。まあ運営側からしたらそれで満足して頂けるのは良いんですけど、それが成果を出すことの妨げにすらなっているのではないかと思う時があるんです。できれば成果を出して、そのことも含めて満足して欲しいんですよね。
アウトプットよりインプットが楽
なぜ成果そっちのけで学びや気づきといった「成長」ばかりを追ってしまうのかというと、それが楽だからです。ノートを使った一人合宿でも、「カフェに本も持って行っても良いですか?」と聞かれることがあるのですが、これはダメです。インプットの方が楽なので、ノートに書くより本を読む方を選んでしまうからです。
ビジネスのコミュニティに属していても、それと同じことが起こります。学んで気づくのは楽だし快感があるので、意識してアウトプットの行動をしないとインプットばかりになってしまう。いくらビジネスが楽しいといってもお金をもらう行為なので、そりゃお金を払ってサービスを受ける側の方が楽だし楽しいに決まってます。
「学んでいるときはワクワクしたけど、いざセミナーをやろうとしたらワクワクしない。きっとこれは私が心からやりたいことではありません。楽しくないからやめました」みたいになってしまうのですが、そんなことを言っていたら何もできないですよ。このブログだって、書いていてそんなに楽しくないですよ(笑)。
成果は「つまらない」ことから
ビジネスの成果のほとんどは、つまらないことの積み重ねから生まれます。コツコツ書いているブログをずっと読んでくれていて、僕のことを信用してくれる人の中から何人かがアカデミーやダーウィンに参加してくれるようになる。キャンペーンは目立ちますが、あれだけでダーウィンまでたどり着く人はほとんどいません。
成果のほとんどは、つまらない日々のルーチンの積み重ねから生まれます。学びはアウトプットしてこそ意味がある。どんなにインプットをしても、行動をしなかったら成果はゼロです。あえて言えばビジネスだったらどんなに学んでも、それを活かして稼がなかったら意味がない。成長なんかしなくても、成果が出続ければそれで良い。
かと言って、稼いでばかりだと行き詰まるので、常に新しいことを学び続ける姿勢は必要です。本来はそういう順番で、アウトプットが先です。学びは本来、手段でしかないはずなんです。
人は、飽きる
ビジネスを長くやっていても、会うたびに違うことをやっている人がいます。最初会ったときはなんか自己啓発系のコーチで、物販をやっていたと思ったら今度は飲食店を始めた、みたいな。本人は楽しそうなので特に何も言いませんが、どれも中途半端になってしまっていて明らかに稼げていません。
確かに、同じことをやっていると飽きるんです。僕もフラスコやアカデミーが飽きたなとか、ダーウィンをそろそろがらっと作り替えようかなとか、出版なんてもう古いんじゃないかなとか思うことがあります。いや、合宿のたびにそれらは検討し続けています。でもそれらを続けることが一番、求められているし利益も大きいはず。
新しいことをすると楽しいし、学びや気づきがあって自分も成長する感覚があります。しかし大きな成果をあげるのは新しいことではなく、ずっと続けている「つまらない」ことだったりします。自分の強みを素直に活かした、自分にとっては当たり前の「つまらない」ビジネスが、一番うまくいくのかもしれません。
メンタルブロックの外し方
アウトプットよりもインプットが過剰になってしまう理由としては、そっちの方が安全だということもあります。特にビジネスの場合は、お金をもらおうとするとストレスを感じる場面もあるからです。その一つが「お金のメンタルブロック」と呼ばれるもので、お金を受け取ることが怖いという半ば本能的な感覚です。
お金のメンタルブロックにはお金を受け取ると責任が生じるから怖いとか、お金を受け取るのが悪いことだという思い込み、相手をだましているのではないかと感じるなどさまざまな側面があります。当然ながら、これを乗り越えないとお金を稼ぐことはできません。そこで止まってしまう人が非常に多い。
強い「商品」を作ることはビジネスにおいては重要ですが、いきなり数十万円もするような商品を売ろうとすると、メンタルブロックが邪魔をしてうまくいきません。それよりは小さく早く、数千円で良いので受け取って、お金を払った人に喜んでもらうという経験を数多く積むべき、というのが僕の考え方です。
なのでペルソナの深掘りも楽しいですが、フラスコノート会を主催するなどして小さな成果を積み重ねることを早くやった方が良いですよと伝え続けているのですが、これがなかなか動かない。もっと簡単な方法があるのならそれでも良い(なかなかないと思いますが)ので、小さな成果を出しましょう。