安田が本を6冊出してもまだブログを書き続けている理由
フラスコ代表、安田です。『お金の真実』はお陰様で好評発売中です。プレゼントもぜひ、受け取って下さい。今日はちょっと一息ついて、僕が本を6冊出していてもなおブログを書き続けている理由についてです。
アイディアを探す訓練
出版というのはある意味、情報発信の頂点みたいなところがあります。伝えたいことが200ページにも渡る大容量で、全国の書店に置いてもらえて「はじめまして」の人にも手に取ってもらえます。出版社さんの信用をお借りしてというか、ある程度ちゃんとした権威のあるものだと受け取ってもらえるわけです。
これはすごいことです。本をコンスタントに出せたり、ベストセラーが1冊あればもう情報発信はしなくて良いのかもしれないし、実際そうなっている著者の方もたくさんいます。そんな中、僕は今までと同様にブログ・YouTube・メルマガ・SNS・Voicyなどの情報発信を続けています。
これは1つには、アイディアを探す訓練という意味があります。ブログなどの情報発信を続けていると、さまざまなフィードバックが得られます。直接的なコメントを頂けることもあれば、良いねの数、閲覧数などですね。出版はせいぜい年に1〜2冊程度なので、もっとたくさんのアイディアを試したいという意味があります。
長い文章を書く練習
上記のアイディアを探すという役割は主にSNSが担っている気もしますが、ブログという意味ではこの「長い文章を書く練習」という位置付けが大きいかもしれません。週2回、2千文字以上のブログ記事を書くことをルーチンとしているのですが、これをやっておくといざ本を執筆するときに苦労しません。
ブログだとタイトルを決めて、5つくらい小見出しを決めて、それぞれの見出しに対して400文字くらいの文章を書くというやり方なのですが、この400文字を書く作業が、ちょうど原稿用紙を1枚埋めるということになるので、良い感じの訓練というか柔軟体操のような効果があるように感じています。
本を書くときも大体、やることは同じなので。全体で8万文字としたらブログ40記事分の文章を書くということになります。ざっくりですが6章・7節の目次ができたら「あとは書くだけだな」という感覚になれるので楽なんです。「良くそんな長い文章が書けますね」と言われますが、こうやって分解してしまえば、大したことはありません。
コンテンツを貯めていく
これはアイディア探しと似たところもありますが、情報発信は出版に向けてネタの蓄積をやっているという見方もできます。40記事分の文章を書けば本1冊が書き上がると言っても、その内容を限られた執筆期間で、全てイチから考えるのには無理があります。それをあらかじめ、期間を分散して考えておく感じ。
あるアイディアが浮かんだら、それについてブログを書くと頭の中が整理されます。本を書くときにわざわざブログを読み直すことはありませんが、一度考えていることなのですらすら書けます。ネタは全て引き出しの中に収納されていて、その引き出しを開けて持ってくるだけで良いという感覚ですね。
「次はお金の本を書こうかな」と思ったらお金に関するブログ記事を多めにしていって、反応を探りつつネタを貯めます。なんか面白いブログがさくさく書けるな、という方向性で本を書くということでもあります。2千文字を書くのに苦労する方向性で、8万文字を書くのは大変ですからね。
本は「他人のプラットフォーム」
あと、僕がブログを書き続けている理由としては、これがあります。ブログはオウンド(自社の)メディアなので、いつでも書けるということです。常に本を執筆している状態であればそれはそれで良いのかもしれませんが、どうしても間が空いたりします。上記の3つの理由から、いつでも書けるメディアは貴重なんです。
ちょっと違った角度で言うと、反応が読めないネタは出版させてもらえないということもあります。面白いことを思いついても、それが売れるかどうかわからないと、出版企画は通りません。ブログであれば思いっきりすべっても誰にも迷惑がかかりませんから、良くわからないけどとりあえず書くということができるんです。
つまり、ブログは実験の場だということですね。ここで思う存分、実験をしてほぼ確実にニーズがあるということがわかっていることだけを本にする。そうすると本の勝率も高くなりますから、全体として良い流れを作れます。そういう意味でも、ブログは重要だなあって思いますね。
信用の蓄積
いろいろ言いましたが、僕がブログを書き続けている一番大きな理由はこれ、信用の蓄積です。起業前からカウントするともう10年以上、ブログとメルマガを止めたことがないということ自体が持つ意味が大きいと考えているんです。人に信用してもらおうと思ったら、これほど有効な手段は他にはなかなかありません。
いざ出版というときも、出版社さんから見ても著者となる人が情報発信を休まず10年続けているというのは、プラスでしょう。この人はきっと、この本を書き上げてくれる。誤字脱字もそんなに多くなく、それなりのクオリティで、なかなかのスピードで書けるだろう。その信頼感は大きいと思います。
本を6冊出して、もしこれから先もコンスタントに出し続けることができるなら、信用に関してはそれだけでも良いのかもしれません。でも本は他人のプラットフォームですし、この先どうなるかはわかりません。初心を忘れないという意味でも、ブログやメルマガを書き続けて信用を貯め続けるという行動は、ビジネスを続ける限りは止めることはないと思います。