時間術には3種類あり、一番効果的なのは・・・
フラスコ代表、安田です。ありとあらゆる時間術を調べた結果、時間術には3種類しかありません。詰め込む時間術、集中する時間術、そしてやらない時間術です。その中でも一番効果的なのは・・・。
とにかくみんな、忙しい
そもそも時間術なんていうジャンルがなぜあるのだろうという疑問があります。出版には明確にジャンルがありますが、学校では習ったことがないという不思議な分野。それを専門に研究している人も多分、いません。現代では「時間をいかに有効に使うか」というのは重要な問いなような気もするのですが、学問ではなさそう。
僕が時間術に最初に興味を持ったのは、サラリーマン時代です。「これでもか」というくらいたくさんのタスクを同時にこなしつつ、上司や関係部署からは新しい依頼が、そうこうしている間にもメールや電話がじゃんじゃん入ってきて、「もう無理じゃん!」という状態になりました。これは、何か特別な技術が必要だぞと痛感したものです。
起業してからは、最初こそやることがたくさんあって大変でしたが、最近だと私自身はヒマになりました。ただ起業のコンサルタントという仕事をしている関係上、クライアントさんがみんな「忙しい、忙しい」と言っているのを目の当たりにして、これは解決しなくてはいけないテーマなのだなと再認識しているというわけです。
詰め込む時間術
それで改めて本を読んだりセミナーや講座に参加して、時間術を体系的に学び直したのですが、どうやら世の中の時間術は大きく3つに分けられると考えるに至りました。それは、詰め込む時間術、集中する時間術、やらない時間術です。時代とともに、前者から後者の方にシフトしてきているかな、という感覚もあります。
その意味では最古のというか、基本的な時間術が「詰め込む」です。電車での移動時間にタスクをこなすとか、ちょっとしたスキマ時間を活かして何かを片付けられるようにタスクを書き出しておくとか、そういうことですね。タスクを進めるための手帳の使い方なんかも、人気がありますね。
僕が詰め込むことで効果的かなと思うのは、アポの取り方です。内向的だからかもしれませんが、人と会った直後に考え事とか書き物ができないんです。なので「人に会う日」や「人と会う時間帯」を決めて、連続で人と会うように手配をすると効率が良いと感じています。これは次の集中する時間術とも関係するのかもしれませんが。
集中する時間術
「詰め込む」と比べると割と近代というか、最近になって台頭してきたのがこの「集中する」時間術です。ただ単に作業時間を長くするのではなく、集中して取り組める工夫をすることによって作業効率を高め、同じ時間でも価値の高いアウトプットを生み出そうという考え方です。
クリエイティブな頭脳労働であれば、もちろんそうですよね。そういう仕事であればだらだらと長い時間、作業をしてもあまり意味がありません。たとえばこのブログ記事ひとつにしても、つまらない記事を量産する意味はほとんどなくて、良質の記事を一定頻度でアップした方があらゆる意味で有効なわけです。
今の僕の仕事の仕方だと、集中力さえ高めれば週3〜4日・1日3〜4時間くらいで回るのではないかと思っています。人と会うセッションやイベントを除けば、ということですが。AIの活用によってルーチン系はまだまだ圧縮できる余地があり、集中してクリエイティブなことをする時間の重要性は、高まる一方でしょう。
やらない時間術
僕が提唱する最新にして究極の時間術は、この「やらない」時間術です。作業時間を伸ばしたり、集中力を高めたりするのはどこまでいっても効率化でしかなく、「そもそもその作業、必要ないのでは」という問いにより生み出される時間と比べれば、それによって生み出される時間はたいしたことはありません。
サラリーマン時代を思い起こすと、上司の顔色をうかがって資料の見た目を良くしたり、あちらこちらに配慮して根回しをしたり、明らかにいらないと感じつつ惰性と思考停止で多くの作業をしたりしていました。起業をしてヒマになったのは、あらゆるタスクを自分で「やらない」と判断する権限を得たからに他なりません。
そもそも人に雇われることを「やらない」という判断。それによって収入が増えるかどうかは人によって微妙なところがありますが、こと時間に関しては非常に大きな効果があります。なので、せっかく起業をしたのにいつまでも「忙しい」と言っている人をみると「もったいないな」って思うんですよね。
一番効果的なのは
ということで、結論はもう書いてしまった気はしますが、3つの時間術の上で一番効果が大きいのは「やらない」時間術です。サラリーマンを辞めろとは言いませんが、身の回りで「やらない」ことを自分で判断できるのは何かを、考え抜くと良いでしょう。ノートを使った一人合宿をすれば、それがはっきりしますよ。
仕事だけでなく、人付き合いとか娯楽とか、あまり深く考えずに膨大な時間を費やしていることは探せばたくさんあるものです。それを見つけたら、いったん「やらない」判断をしてみましょう。やらないことで大きな痛みが生じることもあるのでその場合は元に戻せば良いですし、案外、なんでもないことも多いものです。
「なぜ今まで、こんなことに時間を使っていたのだろう」と感じることは、結構あります。そういう対象は全くムダなことではなく、少しは意味があることの中にあります。意味があると感じることを「やらない」と判断する。それが最大の時間術です。4/6(土)13:00から時間術のセミナーをやるので、ご興味ある方はぜひ。