一人合宿では「同じことを何度も書いても良い」3つの理由
フラスコ代表、安田です。良く聞かれる質問なのですが、「ノートを持ってカフェに行くんですけど、毎回同じようなことを書いてしまいます。これってダメですよね?」と。いや、ダメじゃないですよ!
一人合宿では同じことを何度も書く
結論から言うと、一人合宿では同じことを何回も書いて良いです。あ、一人合宿について詳しくは『自分を変えるノート術』にて。私も何十回も同じようなテーマで書いています。だから気にしなくて良いですよとだけ答えても良いのですが、今回はもう少し踏み込んで、なぜ同じことを何回も書いて良いのかという話をします。
理由は大きく3つあって、何回も思いつくということは「それは多分、重要なテーマである」ということ、そして「同じことでも少しずつ深くなる」ということ、最後に「書くことは同じでも行動が変わる」からです。以下、1つずつ解説をしていきますね。
理由1:それは多分、重要なテーマである
まず、一人合宿ではそのとき一番気になっていることがテーマになりやすいです。つまり同じようなテーマが何回も思いつくということは、あなたにとってはそのことがもっとも重要なテーマである可能性が高いわけです。とても気になっていて、すっきりとは解決していないこと。だったら今は、それについて書くべきです。
少し時間が経ったので状況が変わっているときもありますね。私が良く同じテーマで書くのは、こんなことです。いずれも、重要なので何回でも書きます。
- ビジョンについて
- 次に何をすべきか
- 課題の整理
- 資金繰り
個別の課題は1回考えれば良いものも多いですが、この辺りは時間が経てば状況が変わるので、何回でも考えることになります。昨日も今日も同じテーマということもあれば、最初の30分と、次の30分(2ページ目)で同じテーマを取り扱うことすらあります。それはきっと、書くたびに思考が深まるということもあります。
理由2:同じことでも少しずつ深くなる
例えば、「次の出版」というテーマでノートを書くとします。最初に書いたときは方向性を探る感じで、こんな本が書きたいな、こういう内容で書けたら面白いな、こんなこともあり得るか、と割とざっくりとしたことを書くことが多くなります。まだぼんやりとしたイメージでしかないので。
これが、翌日に同じテーマで書いたとすると方向性を決めていこうかとか、もっと他にないかとか、この方向性だとすると具体的にはどんな内容になるか、といったことを考えていくことになります。そうやって考えたあげく、ものになることもあれば「やっぱり最初に戻っていちからやり直そう」となることもあります。
やり直すとなれば、前々回と全く同じ作業をすることになる。いやいや、そもそも今の自分に必要なのは出版なのだろうかと抽象度が上がることもあります。いずれも「次の出版」について考えていることは同じですが、繰り返すとより具体的になったり、全体を俯瞰できたりするので有意義です。
理由3:書くことは同じでも行動が変わる
同じことを何回も書いていると、あるときふと深い納得感が得られることがあります。それまでは小手先で書いていたのが、腹の底から湧き出てきた考えであるかのように感じられるのです。繰り返し書くことで、潜在意識に刷り込んでいっているイメージですかね。これだけでも、何度も書く意味はあります。
例えば「今月の売上目標は100万円」とノートに書いて決めたとしても、なかなか具体的な行動ができないということはありますよね。これが何度も書いているうちに、あっあれを今日やっておこうとか、先延ばしにせずに今すぐやろうとか、そういうモードに入ることができやすいんです。
書くことで作業興奮の作用で脳が活性化する、つまりやる気が出るということもありますし、目標の腹落ちによってモチベーションが高まることもあります。どんな良いことを書いても、行動しないと意味がありませんが、書くことによって行動しやすくなるのであれば、書かない理由はありませんよね。
PDCAの螺旋を描く
大きく分けてこの3つの理由により、同じようなことを何回も書くのはとても良いことだと私は考えています。むしろ「このテーマは前に書いたよな」などと考えて手が止まることの方が、損失が大きいと感じます。私も気がついたら、ほぼ完全に同じことを以前にも書いていたということもありますし。
仮にそうだとしても、やはり書く内容は微妙に変わってくるものです。そして以前と今だと、今書いたことの方がほぼ確実に価値が高い。それはやはり、その間にも無意識にそのテーマに対する思考は深まっているのであり、それに沿った行動をしていることから情報も集まってきているからなのでしょう。
一人合宿においては、迷ったら書く。これが大原則です。そして、PDCAの螺旋を回していきましょう。まず書いて、行動して、振り返って、修正する。そうやって人生が少しずつ、前に進んでいくのです。螺旋が少しずつ、大きくなっているはずです。だから胸を張って、同じようなことを何度も書きましょう。