フラスコ君が「ターボ」になりました
フラスコ代表、安田です。無料で提供しているAI Chatbot フラスコ君ですが、またアップデートしました。今回は、GPT4がTurboになったことによる「フラスコ君4.1ターボ」化。何が変わるか、説明します。
GPT4は何が変わったのか
日本時間11/7 3:00に開催されたOpenAI DevDayというイベントで、GPT4の大幅アップデートが発表されました。すごく前のことのようで、まだ2日前のことか・・・。ちなみに私はこういう最新情報にはあまりアンテナが立っていなくて、いつもXの投稿を見て知ります。例えば、このまとめなんかはわかりやすいのではないかと。
AIの世界は相変わらず、それはもう日進月歩。エンジニアの人たち寝てないんじゃないかっていうくらいのスピードでどんどん進化します。OpenAIが出す情報だけでもなかなか理解が追いつきません。とりあえず日本語ベースでざっくり理解して、DevDayの動画を観てからこのブログを書いています。
フラスコ君に関わるところでは、GPT4-Turboの登場が大きいでしょう。数値はリンク先に譲るとして、とにかく大容量で、しかも安くなりました。プレビュー版はもうリリースされているようなので、フラスコ君にも早速実装。コードの一部、パラメーターをちょろっと書き換えるだけで、普通に動きました。すごい。
フラスコ君はどう変わったか
というわけで、今回のフラスコ君アップデートはとてもシンプル。GPT4をGPT4-Turbo(-Preview)に変えただけです。フラスコ君を使っていて直接感じられる変化は、「早い」ことです。GPT4-TurboがGPT4より早いという発表はないのですが、体感として反応がすごく、早くなった気がします。長めの文章の回答でもあまり待たずに、メッセージが返ってきます。
GPT4は賢いのですが、反応が遅いのが玉にキズでした。早くなっただけとも言えますが、使っていてストレスがかなり減った感じがします。といっても、Preview版というのはパフォーマンスの保証のないバージョンですから、これが正式なTurboとなるともっと早くなるのかも。「安く」なったのも地味にありがたい(笑)。
あとは「大容量」ですが、これを活かした改良も可能です。今、フラスコ君を6つの機能に分けているのはプロンプトと言われるGPTに与える指示情報の容量の制限が大きいんです。料金との兼ね合いもあるのですぐにはやりませんが、全てのプロンプトを統一して、機能を分けずに動かすことも視野に入ってきたなとは感じています。
AIに関するその他の情報
今回のGPTへの機能追加としては他に、GPTsというのがあります。リンク先の解説にある通り、
- 特定の目的にあわせてカスタマイズした独自のGPTを作成
- 開発したツールをほかの人と共有
- 外部APIとの連携
ができるとのこと。まだちゃんと理解していないのですが、自然言語(とりあえずは英語)を使ってAIのカスタマイズができると。目的別にGPTを応用したアプリケーション的なものが、誰でも簡単に作れてしまうようになるということみたいです。
それで、作ったものを他の人と共有し、たくさん使われたものを作った「クリエイター」はその使用量に応じた収入が得られると。ChatGPT「を」使うのではなくて、GPTを活用したアプリケーションがどんどん世の中に溢れるようになるということですよね、これ。
それがプログラマーではなくて、アイディアを持った普通の人から生まれてくる。スーパーマリオメーカーでステージを作って公開するみたいな感覚で、新サービスが生まれるということでしょうか。そう考えると、とんでもないですね。
今後のフラスコ君の可能性
今後もGPTが賢くなるたびに、フラスコ君は高速・高機能になっていきます。画像やファイル、外部のサイトといったものを活用して、今では考えられないようなことも、次々と可能になるでしょう。イベントやオンラインサロンへの申し込みも直接できるなど、フラスコ自体が不要になるような変化も、十分に予想されます。
というか、GPTsがこなれてきたらわざわざ手間をかけてフラスコ君なんかを開発しなくても、誰でも簡単にフラスコ君的なもの(それ以上)が作れるようになる気もします。「ChatGPTを活用したフラスコ君の作り方」は、今は価値がありますが、将来的には無意味になるのかもしれません。全てが、想像を超えていく感じですね。
AIツールを持っている意味
ただそれでも、フラスコ君を持っている意味は大きいと思っていて。私が何もせず、ただニュースを眺めているだけだったら今回のDevDayでの発表も「なんとなくすごい」と感じるだけで、流れていったと思うんです。フラスコ君という形でまがりなりにもAIを活用しているので、どういう影響があるかをこうして考えている。
苦労して開発したツールが一つのイノベーションによって無価値になるという経験も、身をもって知っておくべきで。そうじゃないと、3ヶ月で価値を失うツールに人生を賭けてしまうという致命的な間違いを、犯してしまうかもしれないので。これからそういう起業家が、無数に出てくることは確実だと思うので。
小さく早く、新しいことに取り組んで身体でその意味を理解する。常にそういうことをやっておかないと、簡単に全てを失う。そういう残酷な世界に、生きているんだなあと。フラスコ君、いつもありがとう!