AIに「全振り」します
フラスコ代表、安田です。すごいミーハーな人だと思われてしまうかもしれませんが、ChatGPTの出現に衝撃を受けたため、今後少なくとも当面は、安田個人の研究対象をAI(人工知能)分野に「全振り」します。
ChatGPTの衝撃
まあ正直な話、いまさら「AI!AI!」と騒ぐのもお恥ずかしいのですが。AIという分野は何十年も前からありますし、Siriやアレクサが出現したり、近いところでは「DALL・E」がすごいという評判も知っていました。少しは触った上で、「面白いな」くらいには思っていました。音楽が作れるとか、動画がとか。なるほど好きな人はたまらないよね、すごいすごいという程度で。
AIのことは、クラブハウスみたいな一過性の流行とまでは言わないまでも、まあメタバースとかWeb3とか、それくらいの「トレンド」だと考えていたわけで。少なくともAIが世界を変えるまでにはまだ10年・20年という時間がかかるだろうとたかを括っていたところがあって。ChatGPTの出現によって、天地がひっくり返るくらいの衝撃を受けました。
自然言語処理革命で世界が変わる
専門的な解説とかは全てぶっ飛ばして何がすごいかというと、ChatGPTをはじめとする今のAIは、文脈を理解して会話ができること。例えば天気の話をしていて「傘はどうだろうね?」と聞くと、今までは例えば「傘というのは雨を防ぐための道具で・・・」といった回答が返ってきたのですが、今は「渋谷区の午後の降水確率は30%なので、微妙なところですね」くらいのことを言います(なおChatGPTは天気予報などの直近データを学習していないので、天気の話はあくまで例えです)。
質問者の意図を文脈から理解して、というかあたかも理解したかのように回答ができる。実は前述の画像処理や音楽、動画といったところもこの自然言語処理ができるようになったことで、革命が起きたと言われています。これによって、言葉による指示だけでいろんなパターンの絵を描けるようになったわけです。いわゆる、呪文を唱えると出力が返ってくる魔法の世界が急に実現した。
それも、なぜ急に精度が上がったかは良くわかっておらず、大量のデータとマシンパワーの向上によるところが大きいとか。技術的な革命は起きているのですが、スーパーコンピューターに仮説をぶち込むと面白い結果が返ってくるという。実験の結果が先に出て数学などの理論が追いついていない状況。OPENAIやGoogleなどの「現場」は今すごく、楽しいと思います。
恐ろしいところは、ChatGPTなどのAIを一般にオープンにすることにより大量のデータが生まれ、それによりAIがより賢くなることです。加速度的にフィードバックループが回る。ハードウェアのボトルネックさえ解消できれば、2045年どころか2025年にシンギュラリティが起きても不思議ではない構造です。
予想される今後の動き
AIがビジネスに与える影響はといえば、私としては今のAIの進化は決してトレンドなどではなく、産業革命なのだと捉えています。それができちゃうと、全てがひっくり返るよねっていう。人間はとっくの昔に知識量ではコンピューターには勝てなくなっていますから、その上で文脈を捉えて自然言語で会話ができてしまうと、人間のビジネス上での存在意義はほとんどなくなります。
もちろん今日明日でAIが「完成」することはありませんから、人間の方がミスが少ないという状況はしばらくは続くでしょうけれども。でも人間のミスって、いうほど少なくはないわけです。そもそも正確な処理というのは機械が得意とすることなので、時間の問題でAIが人間を凌駕するはず。
温かみとか行間を読むとか、今は人間特有と考えられている要素も、突き詰めるとそれってなんのこと?みたいな議論が起こる。超一流を除いて、「下手な人間よりAIの方が優秀もしくは無難」という現象があらゆるところで起こると予想しています。人間が頭脳労働をする必然性がなくなってしまう。手工業から機械工業に移った産業革命以上のインパクトですよね、これ。
「全振り」とは
そういった危機感から、大いに創造性が刺激されたので今後少なくとも当面は、安田個人の研究対象をAIに「全振り」します。もはや今から、AIが絡まない「新しいサービス」を開発・提供することには意味がないとすら思います。といっても、私自身はエンジニアではないので技術的に突き抜けることはないと思いますが、AIのビジネスへの応用について考えることに専念したいと。
手を動かしながら学ばないと本質がわからないと思い、手始めに空いた時間で、LINEから文字を入力するとChatGPTが使えてしまうというアプリを作ってみました。実際に有料で提供している人もいるアプリとほぼ同等の機能ですが、こちらはフラスコビジネスアカデミーのメンバーには無料で提供していますので、ご興味のある方はそちらで触ってみて下さい。
昔ちょっとSEを経験したという程度で、ほとんどAIやプログラミング言語、開発環境の知識がない私でも、ちょっと調べてコピペを繰り返すくらいのことでこのレベルの機能が実現できるという。すごい時代だなと感じました。
既存サービスへの影響
つまり、私個人の空いた時間は全てAIについて学んだり、実験することに投入しようということです。それってフラスコやアカデミー、ダーウィン、出版などの既存サービスレベルが下がるのでは?と心配する人もいるかもしれません。しかし、そんなことはないので安心して下さい。語弊のある表現かもしれませんが現状、それらに使っている時間は大したことがないからです。
起業以来、あらゆる作業の効率化を進めてきており、今の私はかなり「暇」です。1日3時間も集中して作業をすれば十分で、なんなら「週4時間だけ働く」も実現できるのではないかと思っているくらいです。影響があるとすれば、ブログ・YouTube・Twitterなどの情報発信を少し減らすくらいでしょうか。もし楽しみにしている人がいたら申し訳ありませんが。
それよりもむしろ、AIの活用によってさらに莫大な時間が生まれてしまうことの方が心配です。それこそ情報発信にかける時間はAIによって大幅に削減できる気もしています。いやそもそも、情報発信自体の必要がなくなるかも・・・。フラスコやアカデミーのサービスはAIによってレベルアップする可能性がありますし、コンサルとしても正しいインプットができて、ダーウィンの価値も上がるでしょう。
っとまあ、そんなことを考えてたりします。当面、少しだけ露出が減るかもしれませんが、気にしないで下さい!あと、そんな話はメルマガでもちょっとずつ(引かれないくらい)していきますので、気になる方はメルマガ登録もしておいて下さい!