『ノート術大全』重版出来!ありがとうございます!
フラスコ代表、安田です。先週9/29(木)に発売となった私の著書『ノート術大全』が早くも重版決定しました!部数はまだ言えないのですが、重版部数としては今まで一番多い、大重版と言っても過言ではない状況!ありがとうございます!!今回はその報告と、それに関する補足です。
「重版出来」って何のこと?
そもそもこれ、読めますか?「じゅうはんしゅったい」って読むんですよ。私は最初読めなくて、「じゅうはんでき」だと思ってました。まあそれでも意味は通じますし、「できた!」ってことなんで良いかなと思うのですが。普通は読めないはずですが、前にドラマ化された漫画で「重版出来」というのがあって、それで読めるようになった人が多いみたいです。
初版というのは発売日に向けて印刷することで、通常ビジネス書だと3,000〜5,000部くらいです。それを出版社さんが取次を通じて全国書店やAmazonに配るわけですね。手元にも半分くらい残しておくのかな。まあいずれにしろ、それが売れて追加発注が来て、「本が足りなくなる」と出版社さんが判断したら追加で印刷するわけです。これが重版ですね。増刷とも言います。
実際に重版に至るのは本の1割程度とも言われていて、狭き門です。実に9割近い本が、重版されずに終わるということですね。そんな中、重版を繰り返してロングセラーの道が見えてきた『自分を変えるノート術』、そして今回大重版された『ノート術大全』はすごく健闘していて、本当にみなさんのおかげだなと感謝しかありません。
本、特にビジネス書の売れない時代
交流会などで本を書いてます、と言うと素直に「すごいですね!」と言われることも多々あるのですが、逆に「この紙の本が売れない時代に、わざわざ?」みたいに変なマウントを取られることもあります。なんとなく、常に儲かる商材を探しているというスタンスの人がこういうことを言ってしまう傾向がある気がします。それだとなかなか、ビジネスはうまくいかないんですけどね。
でも紙の本、特にビジネス書の売上が落ちているのは(数字は追っていませんが)明らかでしょう。書店もどんどん淘汰されており、小さな書店のみならず「えっ?あそこが!?」とショックを受けるくらい大きな書店の閉鎖のニュースもしばしばあります。ただそれはAmazonを始めとするネット書店や電子書籍に需要がシフトしているということかなと受け止めています。
「若い人が本を読まなくなった」と良く言われますが、若い人の情報処理量自体は爆増しています。質の高い情報には引き続き、高い需要があります。ただビジネス書に限っていうと、「ビジネス書なんだからこんなもので良いでしょ」という質の悪いものが増えすぎたのかなとは感じています。読んでがっかりする本、多いですから。そこは著者や出版社側の工夫の余地が、大きいと思います。
『ノート術大全』が売れている理由
この本が売れている理由を率直に言うと第一に、みなさんの応援のお力です。内容が良いからと言いたいところですが、ぶっちゃけ初速に関しては内容はほとんど関係ありません。これから伸びるかどうかには内容も関係してくるので、その意味では『自分を変えるノート術』の方はそろそろ、内容が評価されてきていると言っても良いのかもしれません。
コミュニティのみなさんがいち早く『ノート術大全』を読んでレビューを書いて下さったり、SNSに投稿して頂けるのでそれを見た人が気になって手に取ってくれているという構図です。
第二には、パッケージやイラストが良いです。表紙のデザインも気に入っていますし、樺沢先生に書いて頂いた帯もインパクトが大きく、パラパラめくればイラストがたっぷり使われていて読みやすそう。「50冊のノウハウがこの1冊で!」というキャッチコピーも、ちょっとベタかなと思いましたが(笑)効果的に効いていそうです。つまり、出版社さんの力ですね。
第三にようやく、構成が分かりやすく読みやすそう、という企画の力が出てくるかなという感じです。興味のあるところだけ読めば良い、とか各項目もダイジェストやイラストを見るだけでも良い、などの工夫をしました。普段本を読まない姪からも「手に取りやすい、読んでみたい」という感想が届いています。なんかこれ、嬉しかったです。
安田はなぜ書店を巡っているの?
ちなみにこの重版出来の報を、安田は神戸で知りました。SNSを見てくれている方は、私がやたら書店を巡っていることを不思議に思っているかもしれません。これは何をしているかというと、POPを持って書店に挨拶回りをしているんです。東京近郊だけでなく、大阪・神戸・京都・名古屋まで行ってきました。
書店員さんもお忙しいので迷惑というところもあるのですが、「わざわざ著者さんが来てくれた」と前向きに受け取って頂けることも多いです。「せっかくだから面で置いて、POPを貼ってあげようかな」って思ってくれる書店さんが一つでもあれば、という気持ちで足を使って動いています。地味ですがこれ、本が出てから著者にできることの中では、かなり重要だと私は考えています。
重版はもちろんとてもありがたいことですが、1回重版して終わりだとあまり意味はありません。ようやくスタートラインについたという認識で、これからもっともっとたくさんの方に『ノート術大全』の価値を届けるため、やれることは全部やります。