セールスは「合気道」だと思う件
フラスコ代表、安田です。最近、いくら「クラファンへのご支援、お願いします!」と声を大きくして叫んでも、ほとんど反応はありません。それで改めて思い出したんですが、基本的にこういうのって、押してもダメだと思うんですよね。
クラファンもセールスの一種
クラウドファンディングへの支援をお願いするのが「セールス」なのか?という疑問があなたの頭には浮かんだかもしれません。私はこれ、完全にセールスだと思っていて。これ以外にも例えば選挙で投票をお願いするとか、好きな人に告白をするとか、アンケートに答えてもらうとか、何か行動を要請するときにはいつも、セールスの要素が入ってくると考えています。
クラファンなんかは応援の要素は入っているとはいえ、実質的には事前購入なので、ほぼ純粋なセールスだと思うんです。それで、最近「お願いします!お願いします!」ばっかり言っていた自分に気がついて、ダメだなって思ったという話です。もちろん、告知をしたりお願いしたりすること自体は大切なのですが。
強引な売り込みがもたらす効果
いったん自分のことは棚にあげて他の人のことを言うと、交流会などで出会ってすぐ、売り込んでくる人ってたくさんいますよね。っと言うと「そんな人、そんなにいますか?」みたいな反応があって驚くんですけど、これは人によって感じ方が違うということだろうなと。私は売り込まれることにかなり敏感なので、たくさんいるなって思うのですが。
私に言わせると、「買いなさい!」って迫るだけが売り込みではありません。聞いてもいないのに自分の商品・サービスの内容や実績を長々と話し出したりするのはもう、売り込みだと感じてしまいます。「誰々さんも買ってくれましたよ!」などとプレッシャーをかけてくるのも、そうです。本人に自覚がなくても、こちらがそう感じているという話です。
マウントを取る人たち
マウントを取る、という形で売り込みが現れることもあります。「私は稼いでますよ。あなたは稼いでいませんね」というパターンもあれば、自分の専門分野でダメ出しをしてくるパターンもありますね。例えば、もっと良いプロフィール写真を撮った方が良い、とか資料のデザインが悪い、人前で喋るならもっとオシャレには気を使わないと、話し方を学ばなきゃなどです。
そんなことを言われても不快なだけで、それは今の自分にとっては心からどうでも良いんだけど、といつも感じてしまうのですが(笑)。でもこれ、きっとその人にとってはセールスのスタイルになってるんですよね。そして困ったことに、そういう不快でヘタなやり方であっても、たまには売れてしまうんだろうなと想像できてしまうんです。
北風と太陽
まさに、童話『北風と太陽』です。北風と太陽が、旅人のコートをどちらが脱がせることができるかと賭けをして、北風は冷たい風を吹き付け、太陽は暖かく照らしたと。結果は誰でも知っているように、太陽の勝ちでとても納得感のある話なのですが、これもきっと、北風さんもそのやり方でコートを剥ぎ取ることができた経験があるんだと思うんですよ。じゃなきゃ賭けにならない。
そういう「間違った成功体験」が、強引に売り込んだりマウントを取る人を生み出し続けているんだろうなあと。確かに、自分が何をやっているかも言えないビジネス初心者の頃は売上がゼロですから、多少強引でも売り込んで1件売れたらそれは成長なのでしょう。ただ初心者から初級になった、そのやり方をいつまでも続けている人が多いのには困ったものです。
セールスは「合気道」
その意味ではセールス中級以上、ある程度の売り上げをあげたことがある人は気づいているはずなのですが、セールスは力でやるものではありません。押せば押すほど嫌われ、商品は売れなくなり、評判は落ちて居場所がなくなります。あたかも北風が必死に冷たい風を吹き付けているように。セールスは力相撲ではなくて、技の方が大事。むしろ合気道に近いのです。
いや、私も合気道のことを詳しく知っている訳ではないのですが「相手の力を活かして、ころんと転がす」という意味で合気道という言葉を使わせて頂いています。強い力は要らないし、ぐいぐい押していくのはマイナスでしかありません。立板に水のように話術が必要という訳ではなくて、「聴く力」こそが重要になります。
お相手の方がどんな悩みを持っていて、何を求めているのか。それさえわかれば、あなたの商品は売れたも同じことです。逆にいうとそれがわからない間はどんなにメリットを説明しても、何の意味もありません。そのことに気づくのに私も少し時間がかかりましたが、ようやく体感としてわかってきました。自分の都合だけ押し付けて、売れるはずがありませんよね。
ということで、残り50%を切ったクラファンへのご支援、よろしくお願いします!!笑