夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。
私が「夢とお金」という、ちょっと「胡散臭い」事業領域を選んだのは、そこにチャンスがあると思ったからです。それは、まさに「夢とお金」という言葉が持つ「胡散臭い」という印象そのものの中にあります。
「立派な仕事」の世間による定義
まずですね、職業に貴賤は無いなんて言葉がありますがあれは嘘で、世間から見て職業に貴賤はあります。肉体労働よりも頭脳労働が、危険・きつい・汚い仕事よりはスマートな仕事が世間から見た「身分は高い」んです。水商売や、風俗・ギャンブル、そういうものも差別的な目で見られていますよね。
人類最古の商売である金貸し・金融は元々は蔑まれている職業だったはずですが、高い給料を払い続けたことで高学歴の若者を惹き付け、何となく地位を向上させました。個人的には金融よりはモノを作っている人の方が尊いような気がしますが、世間一般から見たら銀行や保険会社は今や「立派な会社」です。
公務員とか商社も良いですね。スマートな印象です。個人的には商社マンがスマートとは到底思いませんが、まあここで書いているのはあくまで、世間一般から見た印象の話です。こういうところに勤めている人は、「立派な仕事」をしていると一応、看做されるわけです。
対して、突出した大成功をすれば別ですが、一般的には個人事業主とか起業家というのは、なかなか「立派な仕事」をしているとは看做されにくいです。「何か変なこと」をやっていると思われがちですよね。なので私は、金融という「立派な仕事」をわざわざ辞めて、「何か変なこと」を始めたわけです(笑)。
「胡散臭い」業界の状況
それで、私が選んだ事業領域は「夢とお金」です。事業に分解すると、コンサルティングとコーチングです。夢・お金・コンサル・コーチと、どれをとってもちょっとずつ胡散臭いわけです。それも当然で、この4象限に属する業界には実際に、悪い人も大勢いるわけですよ。
そういう業界だからこそ、チャンスがあると思います。まずは、優秀な人が入ってきにくいからです。特に夢の領域、自己啓発の領域はその傾向が強いですね。もう、これに関わっているというだけで周りから変な目で見られるので、まともな人はまずやりません(笑)。
言わば、「ちょっと怪しい人が、それなりに成功している世界」なんです。ここに、私のように優秀な人材が(!)めちゃくちゃ誠実に取り組んだらどうなるだろうな、と考えたということです。まあ優秀は冗談ですが、誠実さなら、トップクラスに食い込める可能性はあると自負しています。
調べてみると同じように考えた人がいるようで、「競争が少ないからソープランドを始めた」という元商社マンがいるそうです。一見すると競争相手は多いのでしょうが、ビジネスの視点を本当に持っている真の競争相手は少ないということでしょう。真偽はわかりませんが、発想としては大いに共感します。
大事なこと、だけど相談できる人がいない
そして、「夢とお金」は極めて大切なことだと誰もがわかっているにも関わらず、相談できる相手がいないというものです。夢なんて大人が口にすることではない、お金のことは言うなという日本の文化的背景から、身の回りに相談できる相手はいません。奥さんや同僚に夢の話ができると言う人は、ごく少数派でしょう。
かといって、プロである事業者に相談すれば情報商材を売られたり、保険に勧誘されたり不動産を薦められたりします。プロは売るべき自分の商品があったりどこかの代理店だったりして、必ずポジションを持っていますから。上司に転職の相談をすれば止められますし、転職エージェントに同じ相談をすればかなりの確率で転職を勧められます。
つまり、悩める日本人の圧倒的多数が、信頼できて、かつ中立的な立場にある相談相手がいない状況にあるのです。
ここにアクセスできるのが、コンサルでありコーチです。クライアントから雇われて、それ以外のポジションを持たずに助言なり傾聴なりができる。これって、ものすごく満たされていないニーズだと思うんですよね。
歪みを捉える
それで、私は今、夢・お金・コンサル・コーチというそれぞれちょっとずつ胡散臭い要素を組み合わせて、歪みを捉えにいっているつもりなんです。本当に誠実で信頼できて、中立的で、優秀(しつこい)な人が夢とお金の知識を持っていれば、それに対しては凄い量の潜在的なニーズがある。
なので私は保険の代理店にはなりませんし、どこか特定の金融機関の商品を扱うこともしたくない。できるだけ色を付けず、クライアントのためだけを考えて提案ができるポジションに、居続けないといけないと考えています。だから、クライアントからは高いフィーを頂きますと、胸を張って言わないといけないんです。
口で言う程には簡単ではありませんが、これが私の目指すポジショニングです。それでも胡散臭く見えるとしたら、まだそのポジショニングが確立していないからなんでしょう(笑)。不徳の致すところです。それでは、また。