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信用の器 フラスコ

楽して儲けるのもラクじゃない

長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画マスターコーチの安田修です。

夢は何ですか?と聞くと、「不労所得で年一千万円くらい・・・」などと答える人が結構、多いです。仕事を辞めて、楽して儲けながら遊んで暮らす。思わず、本当にそれ楽しいですかという疑問も湧くものの、まずはどうやったらその状態に持っていけるか、真面目に考えてみましょうか。言っておきますが、楽じゃないですよ!

「夢は不労所得で生活することです!」

そもそも夢は何ですかなんて、普通の人はあまり持ち出さない話題だと思うのですが、私は職業柄、多くの人にこの質問をしています。そうすると、「考えたことがないので、わかりません」に次いで多いのがこの回答です。不労所得で生活すること。どうやって?と聞くと「決めてませんけど、不動産とかですかね・・・」と。

いつからそう思うようになりましたか?とさらに突っ込むと、まああれです。『金持ち父さん、貧乏父さん』ですよ。あれを読んでお金のことを考えるようになりましたとおっしゃるのですが、いやいや、きっかけはロバートキヨサキさんの本でも別に構いませんが、そこから自分の頭でもうちょっと踏み込んで考えた方が良いですよ。

次は、「じゃあ、情報商材ですかね?」と来ます。それが儲かるという根拠はと問えば、大したクオリティではない情報商材が10万円とかそれなりの値段で売られていて、その方自身も実際買ったし、それが売れている(ように見える)からです、と。でもそれって、人を騙しているっていうことですよ。だってその証拠に、それを購入したあなたが全然稼げるようになっていないでしょう?一部のホンモノを除けば、そんなやり方が長続きするわけがありません。

キャッシュフローの源泉はアセット

そう、この方は自分でおっしゃってます(私が言わせたのかもしれませんが)が、不労所得を得ようと思ったらそれに見合うアセットが必要なんですよ。不動産や株・債券、もしくはビジネスなどの「資産」ですね。1億円の資産があって、それが5%の利回りで稼働しているときに、年間500万円のキャッシュフローが生まれるわけです。

安定して10%で回る不動産はなかなかありませんから、2億円の元手で1,000万円生み出せれば、優秀と言えるでしょう。ビジネスだったら10%の利回りはあるかもしれませんね。株も、相当でこぼこはありますし腕も必要ですが、10%は可能かも。それにしても、1億円の資産があることが年間1,000万円の不労所得を生み出す前提となります。

並外れた幸運か、頭を使って努力するか

なので、預貯金が全くない状態の人が1,000万円の不労所得を得るまでには、高くて厚い壁があるわけです。それを超える方法は2種類あって、幸運か努力か、です。

大企業のサラリーマンなら今は銀行がかなり積極的にお金を貸してくれるので、それで不動産を買いまくるという方法が1つあります。運が良ければ億万長者というわけです。言うまでもありませんが、これは幸運に頼った方法、つまりただのギャンブルです。不動産の専門知識があって騙されないくらいの人なら、競馬場で馬券を買いまくるよりは、胴元が抜く控除率が低い分ちょっとマシですかね。もちろん、サイコロの目が悪かったらあっさり破産です。

もう1つは、1億円相当の価値があるビジネスや仕組みを組み立てることですね。こっちの方法は、実現までにはかなり頭を使いますし労力もめちゃくちゃかかります。全然「楽して儲ける」ではありません。『金持ち父さん』でもビジネスを持つことの価値については言及されていたはずですが、こっちはみなさん覚えていないようです(笑)。

稼ぐ力を徐々に仕組みに変える

不動産などという不確かなフィールドで、文字通り命を賭けたようなギャンブルをする度胸は私にはありません(もちろん、あなたにもお勧めしません)ので、ビジネスや仕組みを組み立てるのが「不労所得で1千万円」にたどり着ける唯一の真っ当な道だと思います。そしてストック型のビジネスを作るには、まずはフローで稼げることが必要です。

ここではフローというのは「今、稼ぐ」ビジネス形態で、ストックは「安定して収益を得る」ビジネスのこと、とざっくり理解しておいてください。フローで稼ぐ力がない人が、ストックで稼ぐのは難しいですし、すごく時間がかかります。まずはフローで稼げるようになってから(あるいはやりながら)、その周辺でストック化していくべきです。

フローとストックの理想の状態とは

なので、もしあなたがサラリーマンであり安定収入があるなら、自分の力で副収入を得るところから始めましょう。例えばコーチングでいくらかでも稼げるようになれば、まずはその商品を磨き、その周辺でストック化を考えます。また、もし起業家でフローの収入を得られている方であれば、それは止めずに仕組み化に時間とお金を投資します。

大切なことは、フローを止めないことです。ストックビジネスを組み立てるには時間がかかりますから、その間の生活を賄うフロービジネスはどうしても必要です。かといって、フローに全ての力を注ぎ込めばいつまでも走り続けることになり、どこかで力尽きることになってしまいます。フローとストックは組み合わせる必要があるんです。

そして、ちょっと考えるとストック100%まで持っていくのが理想の状態のように思いがちですが、私はそうではないような気がしています。仕組み化が完了するとヒマですし、フローには「自分の力で稼いでいる、世の中に必要とされている」という喜びがあるので、「いつでも好きなだけフローの比率を高めることができる」のが、実は理想かなと思うわけです。あなたはどう思いますか?それでは、また。