長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画マスターコーチの安田修です。
昔々あるところに、強引な売り込みというセールス手法があったらしいのですが、消費者が賢くなるに従って絶滅しましたとさ。っと言いたいところなのですが、いまだに売り込みの電話も来ますし、出会って5秒で売り込みをかけてくる人もたくさんいますよね。信じられません。果たしてビジネスは、進化しているのでしょうか。
セールスプロセスの変遷
ここでセールスとかビジネスと言っているのは、いわゆる物販のことではありません。コーチ・コンサル・士業といった、知識売りに関するセールスについて主に述べています。一部にはモノを扱っている人も含みますし、保険や不動産といった、知識とモノの間に存在するような金融商品についても、むしろより強く当てはまります。
「イマドキはそんなの、インターネットで完結するんでしょ」と思うかもしれませんが、実際にはこれらは高額商品なので、ホームページに置いておくだけではほとんど売れません。どこかで必ず、人が介在して対面でのセールスが必要になります。それでは、セールス手法の変遷を、「原始的」な順番にざっとご説明しますね。
1:強引な売り込み
交流会に行けば必ず何人かは、こちらの話もろくに聞かずに「どうですか?!いりませんか?!」と自分の商品を売り込んでくる人がいます。そこまで極端ではなくても、名刺を渡したらいきなり電話をかけて来てアポを取ろうとする、ホームページからいきなり電話やメールを送ってくるのもこの類です。何とも、原始的だなと思います。
電話で「ネット集客のご提案」がくるのは、最初は何かの冗談かと思いましたが、やっている方は真剣なんですよね。いずれの手法も、長期的な繁栄は難しいだろうなと感じます。最初は仕方ないですし、対話の達人みたいな人もいるので絶対にダメとまでは言い切れませんが、一般的には徐々に精神的にキツくなってくるだろうと思います。
2:セミナーからの個別相談
できるだけ強引でなく、スマートに売っていくにはどうすればば良いかと考えた結果、普通はセミナーという結論に至ります。これも昔からある手法ではなくて、顧客獲得型のセミナーという手法が一般的になったのは、遠藤晃氏の本の影響が大きいのではないかなと推察しています。だとするとせいぜい、この7年くらいの変化ですね。それまでは、セミナーといえばそれ単独で稼ぐものというイメージが強かったのです。今でもそういうセミナーもありますけどね。
フロントセミナーと言われる、無料やせいぜい3千円とか5千円の「入りやすい」セミナーを開催し、そこから個別相談に繋げて、関係性を作って商品をセールスする。セミナーに来てもらうまでにまずネット上かリアルでの接点がありますから、セミナー・個別相談と3回の接点があることになります。関係性ができるので、よりストレスなくクロージングに繋げられるんですね。
3:プロダクトローンチ
よりスマートに、ネットを駆使してということで生まれた手法がプロダクトローンチです。ザ・ローンチという本が・・・あ、まだ3年前の本なんですね。もうちょっと前から流行っていたような気がしますが(ググると2012年くらいから?)、まあやはりここ数年の話ではあります。胡散臭いイメージを持っている人も多いかもしれませんが、真っ当にやればかなり真っ当な手法です。
広告やアフィリエイトによるリストの獲得(オプト)、数日から数週間に及ぶメール・動画での情報発信、質疑応答などのコミュニケーション、そしてネットビジネスならたたみ込むように販売ですが、知識売りのビジネスならそこからフロントのセミナーに繋げるのが主流です。だんだん、プロセスが増えてきているのがわかるでしょうか。
4:コミュニティ
まだまだ主流にはなっていませんが、セールスにおけるコミュニティの有用性に気づく人が出始めていると感じています。多くの人と良好な関係性を作ってさえおけば、売り込みをしなくとも、必要な人から必要な時に声がかかるという考え方です。手数は一番多いですが、セールスのストレスは限りなくゼロに近づく手法です。
セミナーが1日で、プロダクトローンチが数日で作る関係性を、半年とか1年かけて地道に作っていくという非常に時間のかかる方法です。こうやって並べていくと、セールスのストレスとかける時間や手数は反比例する、ということが見えてきますよね。そしてキーワードはいつも、関係性なんですよ。
セールスは進化しているのか
私の仮説は、「消費者は賢くなっているのでセールスプロセスは進化せざるを得ない」ということです。時代とともに人は賢くなるので、より時間をかけて関係性を作らないと、モノやサービスは売れなくなるのではないかと。従って、強引な売り込みは淘汰され、コミュニティを持つことが主流になってくるだろうなと考えているんです。
でも、たまにその考えが揺らぐこともあります。世の中には「無知な消費者」がどんどん新しく補充されてきて、原始的な手法で荒稼ぎする人というのはいつまでもいなくならないのではないかと。まあでも、例え売れたとしてもそんなやり方には私は耐えられません。無知な人を騙すというのはセルフイメージとして折り合えないです。
そんなわけで私はあくまで、自分の頭で考える賢い人を相手にまじめなビジネスをやっていきたいので、コミュニティを育てることは必須だと改めて確信するんです。あなたはどうですか?それでは、また。