長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画マスターコーチの安田修です。
世間には色々なタイプの人がいて、考えるのが得意な人もいれば、まずは動くのが得意な人もいます。例えば起業をして成功しようと思ったら、考えるのが先か動くのが先か、迷うこともあるのではないでしょうか。私は、悪い順番に以下の通り(後に出てくる方がより良い)だと思います。
5位:考えずに、動かない
最悪の選択肢として最初に出て来ましたが、これはあくまで「起業をして成功しようと思ったら」の話です。人として幸せかどうかという観点から言えば、これはそう悪いやりかたではないのかもしれません。嫌味でもなんでもなく、常に憂鬱な感覚を持っている私からすれば、疑問を持たずに過ごせるというのは、ある種の才能だと思うんです。
そういう人に「起業をしなきゃダメだ!」とか「そのままでは幸せになれない!」なんていう人にはなってはいけないと私は自分を戒めています。考える習慣がない人は、こういう悪質な業者に騙されやすいという問題点があるのですが、そういうダークサイドに堕ちたくないんです。考えない・動かないで幸せなら、それを一生貫き通すべきです。
4位:考え抜いて、動かない
いわゆる「ノウハウコレクター」という状態ですね。知識・ノウハウを大量に仕入れ、ノートを書いたりするのだけれども具体的な行動は一切しない人です。起業家や起業支援をしている人からは叩かれがちなスタンスですが、私の考え方としては、こういう時期があっても良いと思うんです。考えているだけでも、将来の可能性はあります。
でも、動かない人には何もしてあげられないな、とも思うんです。動けば偶然うまくいくこともあれば、出会いも広がります。少なくとも何らかのフィードバックはありますよね。小さく早く、失敗を積み重ねることは成功への近道なんです。だから動かないのはもったいないなというのが本音ですね。ダメではないですが、惜しいです。
3位:考えずに動く
「難しいことはわからない、とにかくやってみる!」これでうまくいくことは、確かにあります。圧倒的なバイタリティによる大量行動は、人生を変えてしまう可能性が高いものです。動いている限りは良い出会いもあり、周りからの助けも得られることがあります。私にはそういう体力がないので、これができる人は羨ましく思います。
なので悪くはないのですが、やはり惜しいと思います。何も考えずに動いても、失敗から得られるフィードバックが少ないんです。仮説を立ててから検証しないと、何が間違っているのかわからないんですね。なので結論としては、動きながら考えるか、考え抜いてから動くか。このどちらかが良いのではないでしょうか。
2位:動いてから考える
これを読んでいる人は、直感的に「動いてから、つまり走りながら考えるのが良いんだよね!」と思ったはずです。残念、2位です。私もサラリーマン時代、先輩から良くそう言われました。実は学校を卒業したばかりの新人君に対するアドバイスとしては、これが正しいんですよね。まだ会社のことを何も知らない人が考えても、ムダですから。
でも何らかの専門性なりアイディアを持って起業をする人に、「まずは動いてみて、走りながら考えよう」というアドバイスはやや無責任かなと感じつつあります。どうしても最初の一歩が踏み出せないタイプの人には、私もこれを言うことはありますから決して悪くないのですが、ベストではないと思うんです。
1位:考え抜いてから動く
正直好みも入っているとは思いますが、これがベストだと私は思います。つまり孫子の兵法でいうところの「先ず勝ちてしかる後に戦いを求め」るということです。勘違いして欲しくないのは「絶対に儲かるビジネスモデル」なんていう蜃気楼を追っていつまでも考え続けるということではありません。
ただ、短期間でも良いので一度はしっかりと考え抜き、仮説を持ってから臨むべきだと思うんですね。ビジョンを描き、裏付けのある計画を作ることは軽視されがちではありますが、極めて大切です。そして同じくらい大切なのは動いてみて、市場からフィードバックが返ってきたら躊躇なく計画を(時にはビジョンをすら)修正するべきだということです。
確かに、人生を変えるのは行動です。理念や情熱はもてはやされる一方で、計画に関してはなぜか不当に軽く見られることが多いですよね。「あたまでっかち」とか言われちゃって、極端ですよね。確かに理念や情熱は大切ですが、そういうものと並んで、行動を支えるのが計画です。正しい努力を積み重ねるためには、仮説が重要なんです。
計画がないと何が問題かといえば、フィードバックが正しいかどうかがわからないことなんですよね。何を間違ったのかがわからない。考える習慣がない人は、フィーバックを無視しがちですし。まずは考え抜いて、30年後とは言いませんが、3年後・5年後のビジョンを持ち、計画を立ててから行動を起こしましょう。それでは、また。