「学ぶ」「教える」「成功する」。誰もが「信用の器 フラスコ」を持ち、育てて、つながる10万人のコミュニティ・プラットフォーム

信用の器 フラスコ

欠落こそが最大の強みを作る

長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画マスターコーチの安田修です。

信じてもらえるかどうかはわかりませんが、私は「自分には個性がない」と悩んでいた時期がありました。飛び抜けた才能もなく、女性にモテた経験もありませんし、カリスマ性もありません。起業家として必須とも思える、圧倒的なバイタリティすらない。でもそのことに、40歳になってむしろ感謝できるようになってきたんですよね。

飛び抜けた才能が何にもない

今となっては笑い話なのですが、私には「個性がない」という悩みがありました。なので、自分にはサラリーマンが向いているというか、それしかできないのではないかなと。ぶっ飛んだタレント性なりカリスマ性があって、もしくはイケメンで、出会った全ての人を惹きつけてしまうような何かがあれば、すぐにでも起業するのになあと。

確かに文章を書いたり、人前で話したりはそれなりにできます。コンサル・コーチとしてもお金をもらっても良いだけの価値は提供できているつもりです。何となくひと通りできる。点数で言ったらどの教科でも80点くらいを取るのは得意です。野球で言えば投手として5勝くらいできて、打者として2割5分くらいは打てるんです。

ですが何をやらせても天才とはほど遠いですし、それをカバーするだけの頑丈な身体もありません。寝ないで頑張るということができないんです。そんなの気合の問題だと言われたら、その気合すら欠落しているのかもしれません。そんな自分がどうやったら生き残っていけるのか、いつも真剣に考え抜く必要があるんですよね。

資源の豊かな国で科学は発達しない

ちょっと前の本ですが、オリエンタルラジオの中田あっちゃんの著書の中で「モテる方法を思いついた」と言うあっちゃんに対して「モテていないのに説得力がない」と言う藤森氏に対する反論が秀逸です。

「顔の造作がそこそこ恵まれているやつは黙ってろと言っているんだ。いいか?資源の豊かな国で科学は発達しない。限られた資源をなんとかしようとする工夫。それが科学だよ。資源にあぐらをかいてのうのうと生きていろ。産油国め」 中田敦彦 『芸人前夜』より

うん、自分と同じ匂いがする(笑)。貧しい国が、配られた不利なカードで勝とうと思うから、科学を発達させる必要があるんですよ。考えに考え抜いて、それでも産油国の方が豊かかもしれないですけど、資源がないのだから仕方ないですよね。そもそも人生のヒントを探して本なんか読んでいるのは、資源に恵まれていない人間なんですけどね。

もし私がカリスマだったりイケメンだったら、もっと単純なビジネスモデルで勝負していると思います。仕組みなんて考えないですよね。コミュニケーションが苦手で営業力がないからコミュニティが必要だし、人を惹きつける力がないからそれを補うために誰も損をしない仕組みを考え抜く必要があります。

そうやって、ある意味で生き残るために仕方なく考え抜いた結果が、人生計画フォーラムなんですよ。これだって、自分に何か才能があったらもっと単純なファンクラブ型のコミュニティにしていますよ。それで、300人くらい集めて満足していることでしょう。10万人が使える仕組みを作ろうなんて思いませんよ。めんどくさいし。

個性がないのも個性

私は感情量が多い方ではないですし、前に出るタイプでもないですし、お酒も飲まないしファッションにも興味がありません。突き詰めた趣味なり特技があるわけでもありません。支持政党もなければ、好きなスポーツのチームすらありません。芸能ゴシップにも興味がない。っとここまで行くと、これは個性なのかもと思えてきました。

常に憂鬱な気分があって、人生を良くするにはどうしたら良いか、生きる理由は何かなんてことをいつも考えています。「友達と一緒にいるだけで幸せ」と思えないので仕方なく本を読み、趣味がないので考える時間が長くなります。そしていつしか、「人生について長い時間軸で、正面から考え抜くこと」が自分の最大の強みになりました。

欠落が強みを作るための条件

人は全く平等ではありません。最初から全てを持って生まれてくる人間と、ほとんど何も持たずに生まれてくる人間がいるのは明らかです。私は決してカードが少ない方ではないと思いますし、欠落こそが天からのギフトだと言い切れる境地にまではまだ至っていませんが「人生、与えられたカードで戦うしかないよね」とは思います。

カードの差に絶望し、他人のことを羨むだけで何もしないという状態になってしまったら、その時点で人生には勝ち目は無くなると思います。このカードで勝てる条件は何かと考え続け、少しずつ状況を改善し、正しい努力を積み重ねることで、気づきもしなかった大きな強みが生まれることはあるのではないかなと思うんです。

そしてもっと言えば人生とは勝てる勝てないではなくて、持っているカードで最善を尽くすことそのものに意義のある、非常に良くできたゲームなのではないかな、と感じることがあるんですよ。それでは、また。