人生計画であなたの夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修です。
私は10年以上、日本生命という機関投資家で投融資の仕事に関わって来たのですが、投資の世界の中ではタイトルの格言が気に入っています。ビジネスをする上でも、これって大切なことだと思うんですよね。
格言の意味とシナジーブレインがやっていること
言葉通りの意味は、「桜の花見では人がうじゃうじゃいる方に行っても楽しめないですよ、人が行かない方にあえて行ってみると、穴場があるかもしれませんよ」ということです。転じて、「世の中の人が一斉に株を買っているような状況では、ちょっと冷静になって考えてみようぜ」ということになるんですね。
流行に安易に乗ってしまうこと、群集心理の恐ろしさを戒めた格言だ、と私は理解しています。とは言え、投資の世界は格好をつけて下手に「逆ばり」をするとたいがい負けるようになっていて、案外群衆の方が正しかったりもするのが難しいところです。「順ばり」をする時でも、冷静になれということでしょうね。
これ、弊社がビジネスをする上でも含蓄に富んだ言葉なんです。世の中のトレンドに逆らったビジネスはあっさりとひねり潰されることが多い一方で、何も考えずに流れに乗っているだけの人達もひとたび流れが変わったら、やっぱり潰れてしまうという世界を生き抜いていく上では、常に冷静でなくてはいけません。
常識1:サラリーマンが対象では儲からない
「業界」の常識の中で、うちがあえて逆らっている部分をいくつか挙げてみましょう。コーチ・コンサルとしても、支援系の仕事としても、サラリーマンを相手にしたビジネスというのは儲からないというのが一般的に言われています。実際、最初はこの層を相手に始めても、別のターゲットに流れていく人が多いです。
会社に勤めて安定的に給料を貰えるのがサラリーマンの特権ですから、裏を返せばサラリーマンは思い切った投資ができないんです。投資をしても、すぐに給料が上がるわけではありませんから。その点、事業をしている人達は「投資感覚」を持っているのが当たり前なので、ビジネスが成立しやすいんですね。
また、やっていて痛感しますが、サラリーマンは腰が重いです。セミナーに参加するとか、メルマガに登録するだけでも「清水の舞台から飛び降りて」みたいな感覚で動き出す人が非常に多いんです。「動き出したら後戻りできない」「会社にバレたら大変なことになる」という錯覚に近い感覚が、染み付いているんですよね。
常識2:単価を引き上げろ!
上とも関連しますが、「稼ぎたかったらあなたの商品の単価を10倍に引き上げなさい!」というのが、業界の常識です。3万円の商品を20人に売るのと、30万円の商品を2人に売るのでは、実は圧倒的に後者の方が簡単なのだ、ということです。感覚的には前者の方が常識的でしょうけれども、業界の常識は後者です。
これもやってみたらわかります。あるメッセージを発信すると、それに熱烈に反応してくれる少数の人は現れるものなんです。広く浅くメッセージを届けようと思うとお金がかかるし、エネルギーも必要です。絞りに絞って、ごく一部の「ターゲット」に濃いメッセージを届けるのが効率的なんです。
弊社はこれも逆らっていて、月3千円の会費で1,000人の人を集めようとしています。腰の重いサラリーマンをターゲットに広くメッセージを発信して、低い単価で勝負をしているんです。それでも、多くのサラリーマンを救いたいというのが私の思いですから、そこに嘘はつけません。仕方ないですね。
常識3:プロダクトローンチで一気に稼げ
最近の流行というよりももはや常識として、プロダクトローンチは全盛です。数百万円投資をしてリストを買って来て、短期間で教育して一気に刈り取る。もちろん、高単価の商品であることが前提になります。プロダクトローンチにはいかがわしいイメージを持つ人もいるかと思いますが、洗練されたすごい仕組みですよ。
うちはこれも、直接的にはやりません。そのノウハウは学んで、多くの方と時間をかけて関係性を作るために活かしていこうとは思っていますが、基本はブログとメルマガでじわ〜っとやっています。うさぎと亀で言えば、完全に亀の戦略です。うさぎが寝てくれるかどうかはわかりませんが、とにかく私は亀なんです。
常識4:スケールさせるなら上場を目指せ
人生計画フォーラムはスケールさせる気まんまんでやっています。何と言っても、2030年には10万人になるのですから、これをスモールビジネスという人はいないでしょう。でも、「上場を目指しません」というと人にはちょっとバカにされるというか、志が低いみたいに扱われることがあるんです。上場なんてしても、良いことは何にもないのに。
もちろん、ベンチャーキャピタルの人がそう思うのは良いんです。だって、上場を目指さない人と話をしていても商売になりませんから。しかしそれ以外の起業支援の人や同じ起業家から、「資金調達をして上場を目指さないなんて」と言われるのはちょっと、違和感があるんですよね。志はきっと、私の方が高いですよ。
「定跡」を破るとき
以前、『名人に定跡なし』という記事で書きましたが、基本的には「業界の常識」には従っておけば良いんです。少なくとも、その常識を良く知っておくべきです。10個常識があったら9個には従いつつ、どうしてもおかしいと確信できる1個を集中砲火で突破していくのがベンチャー精神です。
その意味ではちょっと、私は欲張りすぎているのかもしれません。でも不思議と、「これで勝てる」という確信があるんですよね。間違っているのは業界の常識か自分の感覚か。正しい方が生き残るという生存競争が、始まっていると思っています。私の方だけが(笑)。それでは、また。