人生計画であなたの夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修です。
日本人はあまり自分の強みを自分で言ったりしないので、これを読んだ人はやや傲慢というか「この人は厨二病なんじゃないか」というか、そんな印象を受けてしまうかもしれません。しかしそれだけに、自分の強みに関して書いた文章を読む機会が少ないのではないかと思い、勇気を出して書いてみます。
自分の強みと弱み
サラリーマン時代は「強みは何か」と聞かれて「論理的な思考力と営業力がうんぬん・・・」と通り一遍のことを答えていました。もっと色々と主張した方が有利になったのでしょうが、出世に対する関心が全くなかったので、自分の強みや実績を自分でアピールするのは苦手でした。日本生命という会社にブランド力があったので、個人の強みはわざわざ言わなくても、取引先は大事にしてくれましたし。
起業をしてからは、「苦手」なんて言っていられなくなりました。なにしろ強み、すなわち自分が選ばれる理由を真剣に考えないと、生きていけないのですから。考えてわからない強みも、誰かが言ってくれてわかることもあります。むしろ「どうして私を選んだのですか?」と聞いてみたりもします。
それで最近思う自分の強みは、文章が書けて人前で喋ることができ、一対一での交渉力もあり、これも「食べていく」上ではとても役に立っていますが、最大のものは「長期的な視野での戦略性と、アイディア創造力」だと思うようになりました。どうやら戦略やアイディアを考えて、磨くことが天職のようです。
弱みの方がたくさんあって、人の顔と名前をなかなか覚えられませんし(だからパーティーは今でも苦手です)、地図を読めませんし、緻密なもしくは繰り返しの作業は苦手です。納得するまで動き出しませんし、何をやってもすぐ飽きますし、できるだけ楽をしようとしますしね。書いていてイヤになってきました。
生まれ持ったものと育った環境
弱みのことには目をつぶり、強みの方に注目しましょう。これは生まれ持ったものなのかどうかは微妙です。小さな頃から本を読むのは好きで、文章力に関しては生まれ持ったものと育った環境に拠るものが大きい気がします。うちの子もそうですし。話すのも、仕事で磨かれた部分もありますが大部分はそうでしょう。
身体が弱かったので臥せりがちであり、「人はいつか死ぬ。人生とは何か」などと概念的・長期的なことを考えるようになりましたが、何かクリエイティブなことを考えていたかというとあまり思い付きません。自作のゲームをノートに作って、友達と遊んでいたことくらいですかね。これも、うちの子もやっています。
このように、子どもが育っていくのを見ていると「あ、これは先天的なものだったんだな」という気付きがたくさんあって、楽しいですね。うちは基本的には長男が私で長女が妻の性質を受け継いでいるようなので、比較対象もあります。どうやら私は、喋るのと読み書きにはエネルギーを使わない(得意な)体質のようです。
日本生命でやっていたこと
むしろ、先に挙げた2つの強みは、日本生命で働いているときに磨かれたものであるような気がします。当時何をしていたかというと、企業向けの融資です。生命保険会社の資産運用というのは、預かる資金が保険料というとても期間が長いものなので、運用も長い期間で考えるんです。保険の満期までですから、30年とかです。
企業向けの融資であっても、銀行がやっている融資は1年更新とか、せいぜい5年くらいまでなのですが、生保の融資は20年くらいの長さのものもあるんです。もちろん、日本を代表するようなインフラ企業であることが前提ですよ。そうすると、その企業の今の収支や財務状況を見るだけでは判断できないんですね。
20年後、30年後の日本社会がどうなっているか、どういうことが起きてもこの企業の本質的な強みは揺らがないのかということを考えないといけません。それこそ、地震のリスクとかを真面目に議論するんです。必然、20年後には自分は何をしているのかな、と考えてしまいます。長期的な視野が鍛えられるんですね。
働く人のレベル・仕事の要求レベルも高い会社でしたので、タイムプレッシャーの中で筋の通ったアイディアを通す必要のある場面が多く、創造性も鍛えられました。時間がないならどういう資料を作るかとか、細かいことも含めて、役立つことばかりです。若いうちは大企業で鍛えられた方が良いと心から思います。
結局、どう生きるべきか
生まれ持った才能だけで勝負できる天才は除き、ごく普通の人であればある程度は社会人として経験を積むことは無駄ではありません。あなたが今、サラリーマンをやっているのなら、目の前の仕事に一所懸命に取り組んで下さい。そのことで新たな強みが発見できますし、やりたいことも見つかるかもしれません。
「何も考えずに」とは私は言いません。長期的なビジョンを描くことは大切です。チャンスが来たら、飛び乗ることも常に想定しておくべきです。その上で、短期的には目の前のことに全力で取り組む。そのことが長期的な目標に向かう、確実な一歩となることでしょう。それでは、また。