夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。
ここしばらくは、「どうやったらバズを起こせるだろうか」ということばかり考えていました。スモールビジネスのマーケティングとして、バズる文章は有用だと思うのですが、問題点もあります。一人に「刺さる」文章は、誰にも刺さらずに「バズる」だけの文章に勝る、とでも言いましょうか。
バズる文章の書き方
まず、バズる文章はある程度、狙って書くことができます。どこでバズらせるのかという狙いによって書き方は変わりますが、例えばNewspicksだと「誰もが興味を思っており、ひとこと言いたいと思っているテーマ」について、「多少煽り気味の結論を、言い切る」文章を書けば、かなりの確率でバズが起こります。
「これはその通り」という意見と、「それは違うだろう」という両方の意見の両方を、貰うことができるからです。どちらかというと、特にネット上では人は批判的なことを書きたいという心理が強く働きますから、反対派の意見の方が勢いは得やすいですね。なので、テーマの設定がまずいと、攻撃的な意見が増えて炎上します。
極端な話、炎上もバズの一種なわけですから、誰もがイラッとすることを書くだけでもバズは起こせます。炎上マーケティングというのはまさにこれですね。ただ、わかっていても否定的なコメントを書かれると書き手はそれなりにメンタルが傷つきますので、精神衛生上、好ましい方法とは思いませんが。
私はそんなに打たれ強い方ではないので、できれば賛成8:反対2くらいで押さえたいと思いながら、慎重にテーマを選んでいるつもりではあります。こんな感じで、書き手も悩みながらやっていますので、皆さんも記事に反対意見を書く時は、辛辣な言葉を使ったり書き手の人格を攻撃することは極力、控えて下さいね(笑)。
刺さる文章の書き方
一方で、刺さる文章というのもあります。読み手が「この記事は自分のために書いてくれている。ありがとう!」と強い共感を感じるような。良く言われることですが、特定の誰か一人(ペルソナ)のことを想って記事を書くと良い文章になるというのは、これの裏返しです。セミナーやコンサルの商品作りも同じです。
私の場合は、あくまで広い意味も含めたマーケティング、もっと生々しくいうと集客として文章を書いていますので、記事を読んで「この人と一緒に何かをしたい」と思って貰うのがゴールです。「この人の他の文章を読んでみたい、シナジーブレインのことをもっと知りたい」という反応でもOKです。
それってつまり、刺さる文章を書くのが大切だということなんですよね。週末起業時代、サラリーマンをしながら匿名で記事を書いていた頃は刺さる文章を書くだけで良かったのですが、最近はバズる文章の面白さも知ってしまったので、ある意味若干、迷走しています(笑)。
バズる「だけ」の記事の問題点
バズる文章には明らかな利点があります。多くの人が読んでくれるということです。2割の人が否定的な感情を持ったとしても、8割の人が好意的もしくは中立的な反応をするのであれば、その記事には意味があります。中には、他の記事を読んでくれる人や、メールマガジンに登録してくれる人もいますしね。
ただ、バズらせることを意識して書いた文章はどうしても中身が薄くなります。炎上させないように気を遣った表現になるので、想いが十分に伝わらないというマイナス面もあります。バズるだけの文章は尖らない。100万枚売るために書かれた歌が、どことなく軽薄に感じられるのと同じです。
でも、「俺の曲は深いんだ。わかる人にはわかるんだ」といつまでも街角で一人、ギターを抱えて歌っていても意味がないわけです。どうやったら自分のメッセージが広く、かつ深く伝わるかを考えていくのが表現者の仕事だと思います。
理想的な記事とは
明らかに理想的な記事とは、「多くの人の心に深く刺さる」ものです。それが書けたら苦労はしないという話です。私は小説家ではありませんし、文章力には限界があります。バズることか、刺さることのどちらかを意識して書くことはできますが、その両方をいつも達成しようと思ったら大変です。
そうすると採りうる戦略としては、たまにバズを狙って花火を打ち上げつつ、基本路線としては伝えたいメッセージをストレートに盛り込んだ、誰かに刺さることを意図した文章を粛々と積み重ねていくしかないかなと。やっぱり、地味な作業だなという結論に至るわけです。
大切なのは、バズる文章と刺さる文章の違いを理解(実はこれに加えて、SEOのための文章というのもあります)して、今書いているものが何を企図しているかを意識しながら書くということだと思うんですよね。二兎を追うもの、一兎をも得ず。文章については、そういう限界を理解していることが重要かなと。
なので、読者の皆様は今後当ブログの記事を読まれる時は「あ、今回はバズを狙いにきているな」などと意図を推測しながら読まれると、より深みのある楽しみ方ができると思います(笑)。それでは、また。