人生計画であなたの夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修です。
目標の年収は?と聞かれてとりあえず「1千万円」と答える人は多いでしょう。ちょっとした夢ですよね。何を隠そう、私はサラリーマン時代は1千万円プレイヤーでした。サラリーマンで頑張って1千万円くらいの年収になっても全然幸せにはなれず、むしろそれくらいが一番キツいという夢の無い話。閲覧注意です。
1千万円プレイヤーになるには
徐々に悪くなっているとは言え、金融だと役職が付けば1千万円くらい行きます。年収平均トップ500社を見ると、投資系、マスコミ、商社だと平均年収で1千万円を越えていますよね。「なんだ、銀行や証券、保険つまり金融が全然ないじゃないか」と思った方は、まだ読みが甘いです。よく見て下さい。
野村ホールディングスと大和証券グループ本社はランクインしていますよね。これ、持ち株会社だからです。人事や財務といった、本部の社員しかいないとそうなるということです。いわゆる「総合職」という人達だけを抜き出せば、ランク上位に金融機関は一気に増えます。大量にOLさんを抱えていますからね。
もっというと、これは上場企業だけの数字なので、私がいた日本生命はデータを提出してすらいません。相互会社という形態をとっていて、非上場ですから。余談ですが、婚活パーティーで「男性は上場企業限定!」だったらうちの会社、ダメじゃんという冗談を言っていた頃もありました。上場している会社が良い会社、というわけでもありませんので、婚活の際はお気を付け下さい(笑)。
所得税、年収1千万円のサラリーマンは「草狩り場」
あまり知られていませんが(笑)、日本の所得税は累進課税という仕組みになっています。国税庁のホームページを見て頂ければわかるように、ざっくり言うと課税所得が330万円以下だと税率10%なのですが、330万円を越えると税率は20%、うっかり900万円を越えようものならなんと所得税は33%になるんです。
実際には各種控除があり、年収と課税所得は一致しませんが、まあ実際に給料が上がって税率が跳ね上がったら、給与明細を見て目を疑いますよ。加えて社会保険料も高くなりますし、各種自治体の補助や今だと高校の無償化なども「ただし年収の高い人は対象外」という条項によりことごとく除外されます。
実際には年収600万円と年収1千万円では、同じとまでは言いませんが400万円の収入の差はありません。体感ベースで言えば、せいぜい200万円差くらいでしょうか。仕事は遥かに辛いし頑張っている(あくまで本人の感覚です)のに、「何のペナルティだ、これ」って感じますよ。税の大原則「取りやすいところから取る」ことを徹底した結果、頑張った人間にペナルティを与える仕組みになってしまっているんです。
「ご褒美」消費と横との比較
であるのに、多くの1千万円プレイヤーが「こんなに頑張っているんだから」と「ご褒美」にお金を使ってしまいます。家を建てたり、良い車に乗ったり。他にも海外旅行やちょっと良いホテル、有名なレストランでの食事、衣服や靴に腕時計、ゴルフの道具や、女性だったらブランドものに行くこともあるでしょう。
周りを見渡せば子どもを私立中学に行かせるのが当たり前になっていますし、塾に習い事と「恥ずかしくない」レベルが高くなってしまいます。その結果お金は思ったように貯まらず、焦ることになります。
「でも、もっと頑張ればいずれはもっと楽になる・・・」確かに昔はそうだったのでしょうが、残念ながら今は違います。1千万円の壁を越えて、2千万円プレイヤーになる道は、かなりの狭き門です。その過程におけるストレスも過酷なものです。ストレスを消費に逃がしたら、年収2千万円でもやっぱり貯金はできません。
よほど強い意志がないと貯金ができない
結論として、年収1千万円のサラリーマンは、よほど強い意志を持たないと貯金ができません。私の場合は「年収500万円の生活」をしていましたので起業に必要な資金は貯まりましたが、同僚から見れば「なぜそんなにお金があるのか」と驚きだったのではないかと想像します。年収はみんなほぼ同じなのに、です。
だから、今は年収が低いから幸せになれていないのだと感じているあなた。実はそれは根本的な原因ではありません。驚くべきことに年収が1千万円になっても、それだけで幸せになれることはないのです。もちろんこれは、起業をしても本質的には同じです。税金などには少しは対策を打てますが、「稼ぎさえすれば幸せになれる」というのは残念ながら幻想です。
もちろん、お金はないよりはあった方が良いのは間違いありませんし、収入を増やす努力は必要です。しかしそれ以上に、「何のためにお金を稼ぐのか」「自分にとって幸せとは、どういう状態であるのか」を知ることがより大切なのだと私は考えるのですが、あなたはどう思われるでしょうか。それでは、また。