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私がロレックスの腕時計をしている理由

夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

私は基本的におしゃれとは縁がなく、服装にも無頓着なのですが、なぜか腕時計だけはロレックス(ROLEX)のデイトジャストを付けています。アップルウォッチ全盛のこの時代、腕時計不要論もある中、何の機能もない「高級時計」を使うことに合理性があるのでしょうか

バブル世代と若者の議論

「社会人は良い腕時計を付けなきゃダメだ」という持論を持ち、その価値観を新人に押し付けるというバブル感覚の上司は今でも一定数、世間には存在するようです。根拠はインターネットです(笑)。感覚的には、そこまで極端でなくても「男は腕時計には拘った方が良い」という程度の感覚なら、案外主流派かもしれません。

サラリーマンは黒系のスーツに黒か茶の革靴、と暗黙のドレスコードが決まっていますので、オシャレをすることができるパーツが限られます。そんな中、腕時計だけは嫌味にならない程度の高級品をつけてもバチは当たらないのではないか、と考える人が多いのでしょう。

とは言いながら、「靴だけは良いものを履け」「鞄は案外、見られている」「ネクタイは女子社員がチェックしている」「スーツにはこだわれ」などなど、気にし出すときりがないので、実情としては「まあ最低限、時計くらいは一点豪華主義で見栄を張っておこうかな」という程度のようにも思います。

通常の腕時計と高級時計の比較

私は今の時計は2年前に購入したのですが、それまではごく普通の、2万円くらいの腕時計を使っていました。ソーラーパワーで動き、電波時計ではありませんでしたがもちろん時刻はいつも正確、ほぼメンテナンスフリーで、薄くて軽くてデザインもシンプルでそれなりにかっこ良く、正直、何の不満もありませんでした。

で、当時は高級時計のことは何も知らなかったので、ロレックスを売っているお店に行って聞いたわけです。「高級時計って、この時計と比べて何が良いんですか?」と。そのときの店員さんの回答が奮っていました。

デザインと所有する喜びを除けば、良いところは何一つありません。重いですし手間がかかりますし、3〜5年に一度はオーバーホールという分解整備が必要で、その度に5万円くらいお金がかかります。特に機能が付いているわけでもありませんし、自動巻でも日付の修正は手作業です。時間も毎日少しずつずれたりします」

この回答がなぜか気に入ったので、むしょうに高級時計が欲しくなったのを覚えています。そうか、高級っていうのはそういうことかと(笑)。機能を追うなら、iPhoneで良いわけですよね。時計というのはもはや、主として飾りであると。そうであるなら、高機能=高級ではないのだなと変に納得しました。

何のために付けるか

結局、2週間くらい雑誌を眺めたりお店の前を行ったり来たりしつつ、為替動向も気にしつつ(その後、急激な円安となる)、最後は欲しいという気持ちが押さえきれずに購入に至りました。軽自動車だったら買えるくらいの値段でしたが、不思議と反対する人は誰もいなかったですね。まあ妻以外には相談もしていませんが。

いくら円安傾向にあったからといって、高級時計に資産としての価値は無いと思っていました。中古市場を見ていて、案外高く売れるなとは思いましたが、どうしても目減りは避けられません。よほどのレアものを、使用せずに保存しておくのでなければ、投資としては説明が付きません

今思えば、当時の私は「自信」が欲しかったんですよね。本当に良いものを身につけているということで、気持ちを高めてくれ、人間の価値をも少しだけ押し上げてくれるような効果を、腕時計に求めていたような気がします。自分にとってのロレックスは、眠りかけた意識を起こす「目覚まし時計」なのかもしれません。

結論としては

購入当初は腕時計を見る度に嬉しい気分になり、高揚感を感じていましたが、2年も経てば慣れます。油断すると、その辺に外してそのまま置いて帰りそうになるくらいです。お客さんと腕時計の話題になることもほとんどありません。それでも、ここぞという勝負時には自分を支えてくれているように感じます

まあ結論としては、腕時計なんかに頼らないで自信を持って臨めるような実力を身につけた方が良いですよ、ということになるんですかね。若いサラリーマンならそんなお金があるなら、その資金で株でも買って投資の経験をする方が、資金の有効利用という意味では正しいと思いますし。

それでも、経済的に多少は余裕が出てきた頃に、何でも良いので「本物」を何か一つ身につけるということは、意味があるように思うんです。スーツでも良いですし靴でも鞄でも良いのですが、時計だと長く使えるので、案外良いのではないでしょうかとも思います。

最近では、長男が20歳になったら、この時計をあげても良いかななんて思ったりもするわけです。その時は、もっと良い腕時計を自分用に買えるようになっていたい、とも。まああれですよ、仕事人間の数少ない物欲・趣味ですから、これくらいは許されても良いのではないかと。それでは、また。